2013年09月16日

第14回 リコピンフォーラム 「リコピンの美白効果−美肌・美容の研究」

第14回 『 リコピンの美白効果−美肌・美容の研究 』

天然カロテノイド、リコピンはさまざまの効果が期待されます。このフォーラムはリコピンの最新研究をご紹介していますが、女性にはもっとも気になる美白・美肌効果について世界の研究をご紹介します。

1. リコピンの美白効果―美肌・美容の研究
リコピンの機能と美白・美肌・美容に関連し、世界ではさまざまな研究成果が報告されています。
@お肌の「シミ、シワなどをつくる原因の80%は紫外線のしわざ」であることはご存知だと思います。このフォーラムでも、イギリスBBCの報道(イギリス皮膚科学会報告)をご紹介しました(第3回フォーラム)が、オリーブオイル+トマトペースト(リコピン16mg)55gを3ヶ月(12週)摂った人は紫外線による紅班(日焼け)が30%低下したというマンチェスター大学(イギリス)の研究報告があります。これはリコピンの抗酸化力、すなわち活性酸素の中和能力を示す成果です。
A同様に、ドイツのジュッセルドルフ大学の研究報告では、オリーブオイル+トマトペースト(リコピン12g)40gを2ヶ月半(10週)摂った人はトマトペーストを摂らない人と比べて紅班(日焼け)が40%低下したと報告されています。
Bニュージャージー大学、ボストン大学(いずれも米国)などでも同様に、リコピンが紫外線UV-Bが誘発する紅班形成を抑制したという研究報告があります。
C日本では徳島大学から、リコピンとビタミンEの同時摂取が紫外線による紅班を予防し、過酸化脂質の合成を抑制したという研究報告があります。

@ABはライコレッド社のLyc-O-Mato(天然トマトのβ-カロテン・フィトエン・フィトフルエン・トコフェロールを含む複合リコピン)の研究報告 Cはカゴメ社のトマト大学の研究報告

美白・美肌という視点で、リコピンの抗酸化力は紫外線が誘発する活性酸素による紅班(日焼け)やコラーゲンの破壊、脂質の酸化を予防し、メラニン(色素)の過剰産生を抑え、シミ・シワの形成を防ぐ働きです。ですから、リコピンの美白力とは、白くするというよりも、黒くならないという自然のちからといえるでしょう。
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2. リコピンとエイジングケア―飲む化粧品
紫外線の降下線量(特にUV-B)は一昔前の1.5倍といわれ、夏の日焼け(日光浴)が推奨されることはなくなりました。10年ほど前にオゾンホールが確認された南半球で皮膚がんの多発が報告されていますが、日本でも皮膚がんは増加しています。紫外線は電磁波で、毒性の強い活性酸素(重篤な一重項酸素)を誘発します。紫外線が誘発する活性酸素で表皮に紅班(日焼け・ヤケド)ができ、それを防御するためにチロシナーゼという酵素が活性化し、メラニン(色素)を産生します。そして、真皮ではコラーゲン組織(たんぱく質)が破壊され、脂質の酸化(過酸化脂質)を引き起こします。表皮には紫外線と戦った(防御)メラニンの残渣、いわば戦いの跡がシミになって残るわけです。真皮ではコラーゲン(たんぱく質)が破壊され、シワになって残ります。ですから、シミやシワというのは活性酸素との戦いの跡(生体防御)と考えることができます。

リコピンの抗酸化力は@紫外線による紅班(日焼け・ヤケド)をの形成を予防し、Aチロシナーゼ活性を抑えます。この機能は、紫外線が誘発する活性酸素とリコピン結合し(中和・消去)することで紅班(日焼け)形成を抑え、その結果、チロシナーゼ活性を抑えるという働きです。上記の研究でも、リコピンが紅班(日焼け)形成を予防すること、活性酸素を中和する機能(抗酸化力)が報告されています。このリコピンによる美白・美肌への機能は、一部の合成化粧品にあるような美白成分とは異なります。
白くするというより、黒くならないように防御する自然の働きですから合成成分のような強い美白・美肌効果はありません。

3. リコピンの抗酸化力を健康に活かす
活性酸素は電子的に不安定な酸素が安定しようと(電子を求め)して細胞を攻撃するようになります。リコピンは自らの電子を活性酸素に渡し、自らは酸化します(酸化還元反応)。この反応が活性酸素の中和力(消去力)、抗酸化力とよばれます。いわばリコピン自らが身代わりとなって活性酸素の攻撃を防いでいるわけです。リコピンの抗酸化力が強いということは、活性酸素との反応力―いわば、活性酸素を受け入れるちから―が強いということです。
リコピンは天然物(野菜・果実)でもっとも強い抗酸化力をもつ(β-カロテンの2倍以上、ビタミンEの100倍以上)ことが研究によって明らかになっています。
私たちの体内でも活性酸素を中和する酵素(SODやカタラーゼ、グルタチオンなど)がつくられますが、紫外線や排気ガス、激しい運動、電磁波などが誘発する活性酸素を十分に中和できません。そのため、野菜や果実の抗酸化成分によって体内の抗酸化力を高めることが大切になります。「病気の発症や老化は活性酸素が原因」という専門家(医師)もいます。酸素を使って栄養素をエネルギーに変換する生物(人間)は、この活性酸素から逃れることはできません。
食生活では活性酸素を中和するビタミンCやビタミンEなどのビタミン成分、リコピンやβ-カロテン、β-クリプトキサンチンなどのカロテノイド成分を多く含む野菜や果実を意識して摂るようにしましょう。こうした機能成分をサプリメントで補給する場合、合成サプリメントではなく天然成分で吸収を考えて設計されたサプリメントを選ぶのが大切です。リコピンサプリではオリーブオイルの配合が必須で「黄金律(ゴールデンルール)」ですが、これはリコピンを吸収し、抗酸化力を生かすためにいうまでもありません。
                                         
(第14回 完)



posted by 高原裕一 at 02:11| ヘルス&ビューティ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月15日

第13回 リコピンフォーラム 「リコピンサプリを選ぶ(3)−製品評価」

第13回 『 リコピンサプリを選ぶ(3)―製品評価 』

前回はリコピンサプリメントを選ぶポイントを解説しましたが、今回は製品情報サイトを参考にしてリコピンサプリメントを評価したいと思います。 1)製品設計と 2)情報提供の二つの視点から評価します。前回の選ぶポイントとあわせてご覧いただくと理解が深まると思います。

1. 製品設計−主原料@リコピン Aオリーブオイル B副原料 C添加物 D形状
【評価ポイント】
@主原料と配合量を評価します。20ポイントは主原料としてではなく、配合されただけの製品です。
Aオリーブオイル(油脂)の配合と量を評価します。0ポイントは配合されていないことを示します。
Bリコピンサプリとしての製品設計、リコピンの機能を高める副原料の配合を評価します。
C添加物は使用されている種類を評価します。
D形状がソフトカプセル(SC)かどうか、ソフトカプセル100、錠剤10で評価します。形状はリコピンサプリに必須の油脂(オリーブ油)を配合しているかに関わります。
表1はブルーの網掛けが80ポイント以上、イエローの網掛けが20ポイント以下です。

リコピンサプリメントは、リコピン(天然カロテノイド)の優れた機能を摂るための製品設計」がもっとも大切です。そのため、まず主原料がリコピンで、リコピンの吸収を高めるオリーブ油(油脂)の配合が必須(黄金律)となります。また、形状ではオリーブ油が常温で液体のため(融点が低い)、錠剤では製品設計できず、ソフトカプセルを用いる必要があります
リコピンEQとリコピンVE、CoQ10&リコピンの3製品は、主原料がリコピンとオリーブ油、さらにビタミンEを配合し、ソフトカプセルで製品設計されているのが共通であり、リコピンサプリメントの「黄金律(ゴールデンルール)」に従っていることがすぐにわかります。特に、リコピンEQの製品設計はリコピンの活性を高めるファミリー成分、フィトエン・フィトフルエン(いずれもカロテノイド成分)やビタミンEなどを含んだ天然トマト成分Lyc-O-Matoリコピンを採用し、リコピンの機能を高める工夫がされていることがわかります。また、リコピンEQとCoQ10&リコピンでは、ダイエットに大切なエネルギー代謝を高めるコエンザイムQ10が配合されているのが共通しています。
こうした製品設計からわかるように、リコピンサプリメントといえる製品はそれほど多くありません。リコピンサプリとして設計されていないデキストリンなどの繊維質成分(デンプン)を主原料とし、錠剤で設計されている「デンプン系サプリメント」がリコピンサプリメントかのように宣伝されており、消費者を混乱させています。こうした製品は、リコピンを配合しただけの製品であり、オリーブ油もありませんから、リコピンを摂るサプリメントではないことがわかります。
こうした錠剤サプリのうち、リコピン美活習慣に「植物油」が配合されています。ただ、これはリコピンVEに配合されたオリーブ油ではありません。おそらく錠剤でも適応できる飽和脂肪酸系(常温固形)油脂と思われます。もう一点、トマト13-oxo-ODAという製品の原材料表示には疑義、不透明さがあります。これに関して 2.情報開示でお話します。
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2. 情報開示−@原材料 A成分 B配合量 C製品説明 D注意喚起
【評価ポイント】
@原材料が表示されているかどうか評価します。
A機能成分が表示されているかどうか評価します。20ポイントは一部表示です。
B機能成分の配合量が表示されているかどうか評価します。20ポイントは一部表示です。
C製品説明がわかりやすいかどうか評価します。20ポイントは主原料に関する説明がないものです。
D注意喚起では必要な注意情報が表示されているかどうか評価します。
表2はブルーの網掛けが80ポイント以上、イエローの網掛けが20ポイント以下です。

前回もお話しましたが、「製品情報は製品の一部」である、すなわち情報も
製品であるということです。これは、消費者が正しく製品を選ぶために正しい情報が提供(開示)される必要があるからです。この情報開示は、法律上の情報提供義務(表示義務)にとどまらず、自社製品について消費者にわかりやすく説明する姿勢が求められます。
原材料名はすべての製品で表示されています。注意喚起も多くで表示されていますが、2製品で表示がありません。一方、それ以外の製品情報に関しては、メーカーの情報開示姿勢に大きな差が見られます。
リコピンEQとリコピンVE、リコピン美活習慣の3製品は、消費者が選ぶための情報がほぼ表示されていますが、CoQ10&リコピンとトマト13-oxo-ODAでは、注意喚起情報がありません。また、13-oxo-ODAと生酵素とトマト、および錠剤系サプリでは(リコピン美活習慣を除き)、成分、配合量情報と製品説明がほとんど見当たりません。こうした企業の情報提供の姿勢は課題があるといえます。また、リコピン以外に多くの原材料が配合されている製品は「リコピンサプリとして、なぜその原材料が必要なのか」、「リコピンとどのような相乗・相加効果を期待しているのか」について説明がありません。さらに、原材料名の表示しかなく、成分の配合量がわからないことも大変気になり、これも問題があるといえるでしょう。
メーカーは自社製品を消費者が理解できるよう説明する義務があります。特に「デンプンサプリ」として設計されたと考えられる錠剤サプリ系は、リコピンよりデキストリンや麦芽糖、セルロースなどの主成分に関する情報が重要ですが、その説明はまったくありません。もっとも重要な情報がないわけですから、これでは消費者がこの製品を選ぶ(判断する)ことができません

また、トマト13-oxo-ODAという製品では、リコピンの情報より13-oxo-ODAのダイエット効果を説明しています。ところが、成分情報に13-oxo-ODAの表示(情報)はありません。原材料情報はリコピンエキス(Lyc-O-Mato)とサフラワーオイルが表示されていますが、13-oxo-ODAに関する情報はどこにもありません。ですから、「13-oxo-ODAが配合されているのかどうか疑わしい」わけです。リコピン美活習慣は、リコピンの美容効果を表示(宣伝)しつつも、激ヤセなど、やせる効果が期待できるわけではないという情報があります。このメーカーはトマトリコピンを研究していますので、美容とダイエット効果を表示(宣伝)する半面、良心(?)に従って情報提供しているようです。それ以外のメーカー情報はリコピン効果とはいえない「激ヤセ、〇kg痩せた」など、オーバートーク(宣伝)が目立ち、消費者が正しく選ぶための製品説明、情報はほとんどない、広告宣伝サイトになっています。
リコピンサプリといえるリコピンEQ、リコピンVEはほぼ満足できます。それ以外のリコピンダイエットと宣伝する(共通するのは偶然でしょうか)錠剤系サプリは製品の情報開示に課題があるといえます。ただ、リコピンVEと同じメーカーのリコピン美活習慣は満足できるレベルになっています。
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3. 総合評価(まとめ)
表3は
ブルーの網掛けが各400ポイント以上、イエローの網掛けが各300ポイント未満です。

リコピンサプリメントを正しく選ぶ二つの視点
があります。
まず、「リコピン(カロテノイド)の機能成分を正しく知る」ことが大切です。リコピンは天然成分ではもっとも強い抗酸化力(ビタミンEの100倍)をもつ天然機能成分であり、がん予防、生活習慣病予防に関する多くの研究報告があります。リコピンの抗酸化力は、紫外線が誘発する活性酸素(一重項酸素)でできるシミ、しわ、光老化などを予防し、それが美容・美肌・美白につながります。また、活性酸素によるコレステロール酸化(酸化LDL)を予防し脂質代謝を高め、正しいダイエット(便通改善、整腸ではありません)に役立ちます。しかし、「激ヤセ、〇ヶ月で△kg痩せた」などの効果はリコピンサプリには期待できません。錠剤サプリ群でリコピン美活習慣だけがそうした表現をしていないとお話しましたが、トマト専門メーカーとしてわかっているのでしょう。

二つめの視点は、「リコピンという機能成分を生かすための製品設計」
が重要であることです。
リコピンは脂溶性(油に溶けるが、水には溶けない)天然成分で、オリーブ油(油脂)を配合して設計することが必須(黄金律)です。ですから、デキストリンやコラーゲンを主原料にし、オリーブ油を配合しない錠剤系サプリをリコピンサプリと考えることはできないのです。リコピンを配合しただけのサプリは、リコピンサプリメントとして製品設計されていないということです。
こうした視点から、リコピンEQやリコピンVE、CoQ10&リコピンの3製品は、リコピン・オリーブオイル・ソフトカプセルというゴールデンルール(黄金律)に従って設計されている「リコピンサプリメント」であることがわかります。同時に、リコピンサプリとデキストリンサプリ、あるいはコラーゲンサプリの違いもわかると思います。ですから、サプリメントを摂る目的がリコピン成分なのか、デキストリンや麦芽糖などのデンプン成分なのか、コラーゲンなどのアミノ酸成分なのか、目的を自分で調べ、その目的にあうサプリメントを選ぶことが大切になるわけです。
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                                           (第13回 完)
posted by 高原裕一 at 02:34| サプリメント&健康食品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月12日

第12回 リコピンフォーラム 「リコピンサプリを選ぶ(3)−選ぶポイント」

第12回 『 リコピンサプリを選ぶ(3)−選ぶポイント 』

リコピンサプリメントの選び方について今回から2回にわたりポイントを解説します。1)から順番に読んでいくと、リコピンサプリメントの選び方がわかります

1. 主原料(主成分)がリコピン(トマトエキス)である
リコピンサプリメントは、主原料(主成分)をリコピンで製品設計することが基本です。主原料をリコピン以外で設計したサプリはリコピンサプリ(リコピンを摂るサプリ)ではありませんデキストリン(デンプン)やコラーゲンを主原料として設計したサプリにリコピンを加え、加えたリコピンの名称の製品もありますが、それは「リコピンサプリメント」といえません。

2. オリーブオイル(または同質油脂)が配合されている
リコピンサプリメントはリコピンの機能を健康維持に生かすことを目的に製品設計します。そのため、脂溶性成分であるリコピンの溶解、吸収を考え、必ずオリーブオイルを配合することが必須です。この油脂はオリーブオイルが好ましいのですが、不飽和脂肪酸系の良質油脂でもいいでしょう。

1)と2)はリコピンサプリメントの製品設計で必須要件(黄金律)です。いずれかが満たされない場合、リコピンサプリとはいえません。すなわち、リコピン(天然カロテノイド)の機能を生かす目的で設計されたサプリメントではない」ということです。1)と2)は、リコピンサプリの製品設計でセットとなる主原料といえます。

3. リコピンの機能を高める副原料(副成分)が配合されている
リコピンを主原料としたリコピンサプリで、リコピンの機能を高め、補完するのが副原料
です。ですから、副原料はリコピンの機能や相乗効果を高める材料が選ばれます。サプリのなかに主原料のリコピンの機能と関係しない副原料(成分)を配合している製品もありますが、リコピンサプリメントの製品設計としてはきわめて疑問だといえます。
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4. リコピンの性質を考えた形状設計(ソフトカプセル)である
リコピンサプリは固形形状の錠剤では製品化できません。 2)でリコピンサプリはオリーブオイルの配合が必須であるというお話をしましたが、錠剤ではオリーブオイルを配合できませんので、リコピンサプリはソフトカプセル形状で設計することが必然となりますですから、脂溶性成分のリコピンとオリーブオイルをセットで配合するためにソフトカプセルで設計する−黄金律であることを知っておきたいことです

5. 添加物は、何が、どれだけ使われているか
リコピンサプリに限らずですが(薬でも)、配合成分の安定性、品質維持を目的に配合するのが食品添加物です。ただ、添加物の種類によって成分の溶解を妨げたり、吸収を遅らせたり、変性させたり、アレルギー性があったりします。そのため、成分はもちろん、配合されている食品添加物の特性を知って選ぶことも大切になります。ここでは、日本食品添加物協会の情報サイト(http://www.jafa.gr.jp/)をご紹介しますのでぜひ利用してください。

6. メーカーが、責任をもって情報提供している
「製品の情報は製品と一体」
です。なぜなら、消費者はメーカーが提供している製品情報を信頼して選ぶのが一般ですから、メーカーが責任ある情報を提供することが義務になります。製品と情報が一体で消費者に提供されること」が必要で、情報提供に関しては法律(JAS法・食品衛生法・健康増進法・景品表示法など)でメーカーに情報提供義務が課されています。また、製品ラベルに表示された情報は実際に手元に届くまで消費者にはわかりません。そのため、メーカーは情報サイトなどを通じ、消費者に情報提供する義務があるのですところが、メーカーの情報サイトは広告宣伝だけ、肝心の製品情報がないサイトがあるわけです。そうした広告宣伝だけ、製品情報がないメーカーの製品は購入しないのが無難です。

7. 情報サイトに製品を選ぶ情報が掲載されている
6にも関連し、食品は(サプリメントも)法律で原材料名や添加物、賞味期限、保存方法、栄養成分などの情報提供が定められ、製品ラベルなどに表示されます。通信販売は消費者が実際に製品にふれて(見て)選ぶことがありませんので、メーカーは消費者が正しく判断できる情報を提供し、説明する義務があります特に、主原料として「デキストリン」や「コラーゲン」で設計した「疑似リコピン系サプリ」では、肝心の主原料に関する成分情報が見受けられません。なお、景品表示法は虚偽広告・誇大表示、消費者を誤認させる情報や広告宣伝を禁止しています。

以上、他のサプリメント選びでも共通する大切なポイントを含んでいます。自分でも原材料や成分、添加物などをよく確認し、目的にあった、安全で安心できるサプリメントを選ぶようにしましょう。何より、健康のために摂る食品(栄養補助食品・健康食品)です。選ぶときは十分注意したいものです。
                                          (第12回 完)
posted by 高原裕一 at 12:51| サプリメント&健康食品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月10日

第11回 リコピンフォーラム 「リコピンサプリを選ぶ(2)−製品情報を知るB」

第11回 『リコピンサプリを選ぶ(2)−製品情報を知るB 』

リコピン系サプリメントには、リコピンが配合されていてもリコピンそのものでなく、他の配合成分との相乗効果を期待して製品設計されるサプリメントがあります。ここでは、情報サイトからそうした製品を俯瞰します。

1. リコピン美活習慣
リコピンVEの製品がある会社が女性を対象に設計したサプリメントのようです。この製品はリコピンの名称が冠されていますが、夜スリムトマ美ちゃんやトマピンなどと同様、「リコピンサプリ」としてではなく、コラーゲンサプリとして設計され、そこにリコピンも加えただけという美容サプリメントとして宣伝されています。
さて、原材料表示では、主原料となっているコラーゲンペプチドが圧倒的配合量(1,000mg)であり、このサプリがリコピンVEとは異なった「コラーゲンサプリ」であることがわかります。コラーゲンペプチド(1,000mg)、大豆胚芽抽出物(大豆イソフラボン15mg)、ビタミンE含有植物油、結晶セルロース、ビタミンC、トマトリコピン(15mg)、ショ糖脂肪酸エステル、微粒酸化ケイ素、ヒアルロン酸(5mg)、加工デンプン、グァーガム(一部ゼラチンを含む)が原材料で、アレルギー表示対象原料は大豆、ゼラチンとされています。()は成分量です。
コラーゲンはたんぱく質(アミノ酸)です。「私たちの体はたんぱく質と核酸でできている」、そう言った科学者がいますが、体をつくる大切な栄養素がアミノ酸(たんぱく質)です。

この製品はコラーゲンを主体に設計されているサプリですが、結晶セルロースや加工デンプンなどの繊維質成分を配合し、油脂は「オリーブオイルではなくビタミンE含有植物油」であるなど、前回のフォーラムでリコピンサプリの草分けと表現したリコピンVEとは製品設計が大きく異なっていることがわかります。
このように、この製品はリコピンVEのような「リコピンサプリ」としてでなく、「コラーゲンサプリ」として製品設計されているのですが、製品名にコラーゲンを冠さず、リコピンを冠したというのは夜スリムトマ美ちゃん同様、消費者の判断を歪めることにつながりかねず、きわめて問題だといえます。トマト食品メーカーのこうした情報提供の姿勢は改善が必要だといえるでしょう。
この製品は、夜スリムトマ美ちゃんやトマピンの主原料であるデキストリンをコラーゲンに変えた「コラーゲンサプリ」として考えることが適切であり、やはり同様に「整腸・便通改善」を目的とするダイエット系サプリと考える必要があります。ですから、リコピンサプリとして分類はできません。
製品情報は基本的に開示されていますが、一部にリコピンVEのようには明確ではないところがあります。なお、リコピンVEに配合された油脂はオリーブオイルですが、この製品は「植物油」とだけ表示されていますから、油脂の質が落ちていると思われます。油脂を「△△植物油」とだけ表示するのは、消費者にその原料を明らかにしたくないわけですから、そのほとんどは低質油脂と考えてもいいでしょう。また、主原料のコラーゲンペプチドに関する詳しい説明は見当たりません。夜スリムトマ美ちゃんなどと同様、消費者への情報提供のあり方には改善が必要です。
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2. リコビオ
まず、コラーゲン・還元麦芽糖水飴・ケフィアパウダー・L-シトルリン・乳酸菌(殺菌)・クラチャイダム・トマトリコピン・粉末セルロース・カラメル色素・ゼラニウムディエルシアナム抽出物・二酸化ケイ素・ステアリン酸カルシウム・ビタミンB1・B2・B6・シェラックが原材料として表示されています。そして、ビタミンB1/B2/B6が栄養基準値を満たす配合量で設計され、この製品は栄養機能食品とされています。
この製品は、原材料の初めにコラーゲン・還元麦芽糖と表示されており、「リコピンサプリ」として製品設計されたわけではないことを示しています。リコピンの吸収を高めるために必要なオリーブオイルは配合されていません。トマトサプリリコビオという言葉で宣伝されていますが、選ぶときには「コラーゲンサプリ」であることを理解して選ぶことが大切です。
こだわる女性の美スリムサプリ、リコピン×乳酸菌×コラーゲン×ブラックジンジャー(黒しょうが)と宣伝されていますが、原材料の配合量がわからないことは、夜スリムトマ美ちゃんなどと同様で、さらに成分の詳しい説明もありません。
このサプリメントは、コラーゲンや麦芽糖、乳酸菌、シトルリンなど、繊維質成分やアミノ酸によるダイエット効果を期待して設計されていることはわかると思います。リコピンが配合されていても、肝心の油脂(オリーブオイル)がありませんから、あまり機能的な意味はないともいえるでしょう。情報サイトは原材料に関する情報が不足し、この製品を「選ぶための情報がない情報サイト」になっています。この製品も「コラーゲンサプリ」ではなく、「リコピンサプリ」の言葉で宣伝されていますが、やはり消費者に対する情報提供のあり方は改善が必要だと思われます。


3. トマトのちから
この製品はリコピンサプリではありませんが、トマトの果皮に含まれる「ナリンゲニンカルコン」という、ポリフェノール成分をサプリメントにしたという製品です。トマト成分のポリフェノール(水溶性成分)というのは、リコピンなどのカロテノイド(脂溶性成分)と異なり、新鮮であり、ここであわせてご紹介したいと思います。
情報サイトに、この成分がトマトの果皮に含まれる成分で、果皮を捨ててしまうジュースやケチャップで摂ることができずトマトの厚い果皮が外からの刺激や攻撃から守っている成分とされ、「この製品もトマトの果皮と同じように外からの刺激や攻撃から守ってくれる成分です」(開発担当:芳村峰花さん)と書かれています。
ほとんど意味のわからない表現なので、問題はありますが、なんとなくよさそうなイメージだけはあります。トマトのポリフェノール成分を生かした製品設計に期待し、「ナリンゲニンカルコンの成分情報」を読むために「栄養成分アレルギー表示」をクリックしてみましたが、そのページは現れません。結局、ここに書いたこと以外の製品情報はありません
大変残念なことで、このサプリを「選ぶための情報がない情報サイト」になっていました。一方、夜スリムトマ美ちゃんやトマピン、リコピン美活習慣などのように、製品設計と異なる宣伝広告はありません。情報不足を解決する必要がありますが、今後はトマト成分のポリフェノール成分がカロテノイド成分のように評価されるのかもしれません。
                                        (第11回 完)
posted by 高原裕一 at 19:15| サプリメント&健康食品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月09日

第10回 リコピンフォーラム 「リコピンサプリを選ぶ(2)−製品情報を知るA』

第10回 『 リコピンサプリを選ぶ(2)−製品情報を知るA 』

がんや脂質代謝異常症など、生活習慣病を予防するトマトやスイカの天然カロテノイド成分、リコピンを主原料として製品設計されるリコピンサプリメントは、 リコピンの吸収を高めるオリーブオイル(油脂)の配合が必須(黄金律)です。前回に引き続き、製品設計や原材料情報、成分情報をもとにリコピンサプリを俯瞰したいと思います。

1. リコピンVE
この製品は、リコピンサプリメントの草分けともいえる製品です。ビタミンEを20mg配合し、栄養機能食品(ビタミンE)としているのが特長で、製品名は「リコピン・ビタミンE含有食品」です。原材料情報はオリーブオイル・ビタミンE含有植物油・ゼラチン・トマトリコピン・グリセリン・乳化剤(大豆を含む)とあり、さらに成分情報は栄養成分表示に加え、リコピン20mg、ビタミンE が栄養素等表示基準値(8mg)を超える20mgが配合されていること、アレルギー表示対象原料も表示されています。
こうして、製品設計に関する情報が情報サイトに提供されていることが、いわば「デンプンサプリ」を「リコピンサプリ」と宣伝している情報サイトと基本的に異なっています。メーカーが責任をもって提供する情報サイトで、この製品がオリーブオイルとビタミンE、リコピンを主原料とし、黄金律(ゴールデンルール)に従って製品設計されたリコピンサプリであることが理解できるわけです。
一方、激ヤセ」とか、「Before&Afterなどの写真」はこの情報サイトにはなく、また、トマト成分の研究情報がトマト大学というサイトにまとめられていますが、そこにもそうした研究報告はありません。このことは、いわば「デンプンサプリ」に配合されているリコピンには激ヤセ効果があって、この製品にはそうした効果がないということでしょうか。もちろん、そうではありません。リコピンが脂質代謝を高めるという
研究報告はありますが、激ヤセ」と表現できる研究結果はないわけです。ですから、消費者に誤解を与える類似表現をしていないわけです。

なお、ゼラチンはソフトカプセル(被包剤)の成分原料です。この製品は、リコピンの機能を高めるために必須のオリーブオイルが配合され、リコピンサプリとして正しく製品設計されていることがわかります。このように、選ぶために必要な情報、製品設計の情報がきちんと表示されています。もし言うなら、この製品の主原料の一つであるオリーブオイルの配合量が表示されていればもっとわかりやすいでしょう。オリーブオイル(オレイン酸)はこのサプリで必須の栄養機能成分だからです
このように、消費者が選ぶ(判断する)ために必要な情報をきちんと提供している情報サイトがあるわけです。ですから、リコピンサプリを選ぶための情報サイトのように見せかけて、そこに選ぶための情報がない(開示されていない)というサイトの奇妙さを理解できることと思います。

2. リコピンEQ
この製品はリコピンとオリーブオイル、ビタミンE、還元型コエンザイムQ10を主原料として製品設計されたことが情報サイトでわかります。この製品設計はリコピンVEと似ていますが、コエンザイムQ10を配合していることが異なります。原材料表示はトマト抽出エキス(リコピン含有)・ゼラチン・還元型コエンザイムQ10(ユビキノール)・オリーブオイル・グリセリン・カラメル色素・ミツロウ・乳化剤・ビタミンEとされ、製品名は「トマトリコピン含有食品」です。
さらに製品情報ページには成分情報が開示され、Lyc-O-Matoリコピン20mgのほか、フィトエン、フィトフルエンなどのカロテノイド成分6mg、ビタミンE 10mg、オリーブオイル30mgを配合し、やはり黄金律(ゴールデンルール)に従って製品設計されたことがわかると思います。オリーブオイルの配合量もきちんと表示されています。
Lyc-O-Matoリコピンは世界の食品会社でもっとも信頼されているリコピン(デルモンテ社、スターバックス社など)ですが、ヤセなどの表示(宣伝)がないのはリコピンVEと同様です。Lyc-O-Matoリコピンは世界最大のリコピンメーカー(ライコレッド社)の研究で生まれた、リコピンを活かす複合天然カロテノイド成分です。
さて、この製品は還元型コエンザイムQ10を配合していますコエンザイムQ10は体内でも産生されますが、エイジング(加齢)で減少していくビタミン類似成分です(ビタミンQともよぶ)。コエンザイムQ10は疲労と老化に関わるため、エネルギー産生やエネルギー代謝を維持することを目的に配合されているわけです。
リコピンは天然食品でもっとも強い抗酸化力(β-カロテンの2倍以上、ビタミンEの100倍以上)がありますが、コエンザイムQ10も脂溶性・水溶性の両者の活性酸素を中和・消去する抗酸化成分です。特に、この製品に配合されたコエンザイムQ10は、旧来の酸化型でなく、最先端の還元型のため体内で機能を発揮します。また、コエンザイムQ10は発酵によって生みだされる天然の成分です。
ただ、配合されているビタミンE(10mg)はもう少し配合量を高めてもいいかもしれません。ビタミンEを一日8mg以上配合する製品は栄養機能食品として認められますので、この製品も栄養機能食品と考えてもいいでしょう。栄養機能食品に関しては、最大手のサプリメントメーカーもビタミンEを55mg配合している製品を栄養機能食品とは表示していません(栄養補助食品)。栄養機能食品表示は定められた基準値を満たした場合、届け出によって表示できますが表示はメーカーの任意です。
このように、リコピンEQはリコピンサプリメントとしてリコピンの吸収を高めるオリーブオイルがしっかり配合され、還元型コエンザイムQ10とビタミンEを加えて製品設計されています。リコピンVEと同様、リコピンとビタミン系サプリ(コエンザイムQ10はビタミン系成分)といえます消費者が選ぶ(判断する)ための製品情報もわかりやすく表示されています。
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3. トマト13-oxo-ODA
この製品にはリコピンの名称はなく、京大農学研究科・河田照雄教授らの研究グループが2012年2月に発表した、トマト成分13-oxo-ODAをブランド名に冠し、製品名は「トマト抽出(カロテノイド)加工食品」です。リコピンの名称は大きく表示されていませんが、原材料はサフラワーオイル・ゼラチン・トマトリコピン・グリセリン・ミツロウと表示されていて、栄養成分表示ではナトリウム表示の後、カリウム0.3mg、鉄0.1mgと表示があります。
成分表示に関連しては、「トマトジュース50本分と同様の13-oxo-ODAを含有、原料に使われているリコピンリッチには100g中20mgも含まれています」
という情報があります。また、この製品もリコピンEQと同様に、Lyc-O-Matoリコピンを主原料で設計され、Lyc-O-Matoリコピンの抗酸化力もほかのリコピン成分と比較し、グラフで掲載されています。この製品に配合された油脂はオリーブオイルではなくサフラワーオイルであることが表示されていますが、この製品の主原料であるLyc-O-Matoリコピンの副成分(フィトエン・フィトフルエン)や、ブランド名にした13-oxo-ODAの成分情報がどこにも見当たりません。
この製品名(ブランド名)の13-oxo-ODAについてはこのフォーラムで解説しました(第4回)が、この13-oxo-ODAというトマト成分は京大・河田教授らによって発見され、脂質代謝を高めることが動物実験(マウス)で明らかにされた成分です。13-oxo-ODAは脂溶性成分(脂肪酸)で、リコピンとは別のトマト成分(脂肪酸)です。この製品の情報サイトには13-oxo-ODAの河田教授らの研究が紹介され、ライコレッド社等の臨床治験を元に数多く研究が進められていますと書いてありますが、13-oxo-ODAを成分とした表示や成分情報そのものもなく、この製品に配合されているのかどうか疑問が残ります。
ところが、「
わたし、最近太ったかも・・・今話題の成分13-oxo-ODAがダイエットをサポート」と、女性の写真とともに宣伝されています。そのため、成分情報と宣伝広告に不一致がある情報サイトになっています。
この製品に13-oxo-ODAというトマト成分が配合されているのでしょうか。配合されていれば成分表示されるわけですが、何か他の原因や特別な理由があるのか、それも情報サイトからはわかりません。

4. CoQ10&リコピン
リコピン、オリーブオイルを主原料に、CoQ10(コエンザイムQ10)が配合されたリコピンサプリメントです。このサプリはリコピンEQに近い考え方で設計されているのがわかります。原材料では、オリーブオイル・トマト濃縮エキス(リコピン含有)・コエンザイムQ10・ゼラチン・ミツロウ・グリセリン・ビタミンE・カラメル色素・環状オリゴ糖と表示され、栄養成分と成分情報にはコエンザイムQ10 6mg、リコピン 8mgと表示されています。オリーブオイルの配合量は表示されていませんが、黄金律(ゴールデンルール)に従って設計された製品であることがわかります。また、ビタミンE は30mgと表示され、リコピンVE(20mg)、リコピンEQ(10mg)と同様、栄養機能食品の基準値8mgは超えていますが、栄養機能食品とされていません。
ただ、リコピンの多くの研究報告で一日摂取量を15mg〜20mgとされるリコピンの配合量(8mg)やコエンザイムQ10の配合量(6mg)が少ないこと、 コエンザイムQ10も旧来の酸化型だと思われること(還元型の表示がありません)などから、この製品設計がやや古い基準であることは否めません。また、この製品もリコピンVE、リコピンEQと同様、リコピンとビタミン系のサプリメントといっていいでしょう。
情報サイトは非常にシンプルですが、消費者が選ぶために必要な情報は提供されています。ただ、注意喚起情報がありません。

5. リコピンサプリの黄金律(ゴールデンルール)
前回の「デキストリンを主成分にした疑似リコピンサプリ」と、今回の「リコピンを主成分とするリコピンサプリ」には大きな違いが二つあります。
一つは、製品設計です。「リコピン系サプリ」は疑似リコピンサプリであり、デキストリンや麦芽糖を主原料に他に多くの副原料が配合されています。一方、「ホンモノのリコピンサプリ」は、リコピンとオリーブオイルを主原料(主成分)に、他に配合する副原料も少なく、その副原料はリコピンの機能を高めるために配合されることが共通します。ですから、消費者の視点から、デキストリンや麦芽糖などを主原料とする「リコピン系サプリ」を「リコピンサプリ」と表示したり、宣伝するのが妥当なのかどうか、製品を選ぶときの誤解や混乱を引き起こすことが懸念されています。
二つめは、消費者が製品を選ぶための製品情報の質です。デキストリンを主原料とする「疑似リコピンサプリ」では、その情報サイトに主原料(主成分)のはずのデキストリンなど情報、説明が見当たりません。さらに、その他の副原料が多いこと、そのうちリコピンだけ特異的情報(激ヤセなどの宣伝)が多くなっていて問題があります。「リコピンサプリ」は主原料であるリコピンの情報提供があること、副原料は少なく、成分情報の説明もきちんとされているなど、デキストリンや麦芽糖を主原料とする疑似リコピンサプリと情報の質が異なっています。リコピンだけを配合しても意味はなく、消費者を混乱させていることが問題です。

このように、リコピンサプリ」は、リコピンの機能を生かす製品設計(黄金律)がされています。ですから、リコピンサプリメントにはオリーブオイルが必ず配合されているのです。選ぶときには天然カロテノイド成分、リコピンの機能を生かしたいのか、デキストリンなどデンプン成分、繊維質の機能を生かしたいのかという違いを意識する必要があります。リコピンという名称や宣伝だけでなく、目的をよく考え、適切な判断が必要です。何より、健康食品やサプリメントは、毎日の食事と同じ「食品」であることを忘れないようにしたいものです。
                                     
   (第10回 完)

posted by 高原裕一 at 14:21| サプリメント&健康食品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月02日

第9回 リコピンフォーラム 「リコピンサプリを選ぶ(2)― 製品情報を知る@」 

第9回 『リコピンサプリを選ぶ(2)−製品情報を知る@ 』

リコピンサプリの選び方(2)では、サプリメント選びでもっとも大切な製品情報(製品設計・原材料・成分)についてお話します。製品を選ぶために製品情報を知る必要がありますので、実際的視点から、検索サイトや情報サイトにあるリコピンサプリの製品情報、特長について俯瞰したいと思います。

1. 夜スリムトマ美ちゃん
ネットの選び方サイトや広告宣伝でいちばん多い製品です。この製品は宣伝広告で「リコピンダイエット」、「トマトダイエット」が強調され、いずれも〇〇で△△痩せたとか、肥満女性のBefore&After 写真が大きく連写されています。また、このサプリメントは若い女性にダイエットサプリとして人気があるようです。
まず、この製品情報サイトに原材料名は表示されていますが、配合量、成分量の表示は
見当たりません関連サイトにもやはりそうした情報はなく、消費者がこの製品を選ぶための肝心の情報がないがわかります。原材料情報や成分情報はサプリメント選びで必須であり、その情報がないので選ぶことができないことになります。消費者が目的にあうサプリメントを選ぶための情報サイトのはずなのですが、選ぶための情報がないというわけです。この製品を選んだ方(特に若い女性)は、何を参考に選んだのでしょうか?Befoe&After のダイエット写真? あるいは「リコピンダイエット」、「夜トマトダイエット」などの標語?なのでしょうか。あるいは、口コミでしょうか?
原材料情報や成分情報は、消費者が正しく判断する(選ぶ)ために、企業責任として提供しなければならない情報ですがこの製品を購入された方はそんな情報は必要ないと思われたのでしょうか。

さて、「リコピンダイエット」と宣伝しているこの製品で、唯一の製品情報から製品設計を俯瞰したいと思います。原材料表示は、法律に従って使用原材料の多い順に記載されます。ですから、この製品は難消化性デキストリンを主原料に製品設計されたことがわかります。ところが、この製品は「デキストリン含有食品」とか「デンプン食品」でなく、「リコピン含有食品」と表示しいます製品設計でもっとも重視しているはずのデキストリンではなく、副原料のトマトリコピンを製品、また宣伝名称にしていることになります。
このサプリは本来、「デンプンサプリ」、あるいは「デキストリンサプリ」として製品設計されたわけですから、デキストリン(デンプン)を健康に役立てることを目的にしたサプリといえます。しかし、この会社の情報サイトに主原料である難消化性デキストリン(デンプン成分)の情報はありません。「トマトサプリ」、「トマトのスッキリパワーをぎゅぎゅぎゅと詰めた衝撃のサプリ」という宣伝だけがめだっています。すなわち、この製品を判断するために必要な情報そのものをメーカーが提供していないのです。そうなると、この情報サイトを調べても製品を選ぶことはできないわけです。ところが、この製品は若い女性に人気があるそうですので、その女性がどうやって判断しているのか、関心があるわけです。
サプリメント(栄養補助食品)は健康のために摂る食品です。ですから、この製品を正しく理解し、選ぶために、主原料のデキストリンの情報、知識が必須だといえるのです。その情報を提供しないという特異な製品情報サイトが消費者に誤解を与え、また混乱させていなければいいのですが、大きな心配になっています。
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2. トマピン
この製品も情報サイトも夜スリムトマ美ちゃんと同様でした。主原料をデキストリン、副原料を還元麦芽糖、セルロース、その後トマト色素(リコピン?)で製品設計しています。さらに、世界一のトマト博士?という唐沢明氏が開発し、女性が求める美の欲求に応えることができる成分とされています。しかし、唐沢明氏が独自に開発したというトマピンの主原料はデキストリンと麦芽糖、セルロース(これも繊維質)などであり、夜トマトトマ美ちゃんとウリ二つ?と思えます。すると、唐沢氏が特別に開発した製品かどうか疑問を感じざるをえないでしょう。また、「だから自信がもてる、理想のボディへ!! トマピンが可能にした5つの理想 1 メラメラ 2 メラメラ倍増 3 うるおい実感 4ビタミンB群C補給 5サラサラ生活」と宣伝していますが、これもどこか夜スリムトマ美ちゃんと似ているように見えてなりません。
さて、消費者がこの製品を選ぶために必要な製品情報は、これも夜スリムトマ美ちゃん同様、原材料名だけです。配合量や成分量の情報がなく、肝心の主原料であるデキストリン情報すら見当たりません。製品名も「デンプン食品」ではなく、「リコピン含有食品」とされ、夜スリムトマ美ちゃんと同様に消費者が選ぶための情報が不足しているサイトです。

この他にも、「飲んでチョーリコピン」、「生酵素とトマト」という製品もありました。これらも製品情報は原材料名だけです。消費者が目的にあったサプリメントを正しく選ぶための製品情報(原材料情報、成分情報、栄養情報)がもっとも大切であることはこれまでお話しした通りです。その大切な情報をなぜ消費者に提供しないのか、理解できません。
なお、これら製品の主原料である難消化性デキストリンや麦芽糖は、安全性の高い、デンプン成分(繊維質)です。また、下剤成分なども配合されていますので、特に女性で悩む人が多く、またダイエットでも大切な「整腸・便通の改善」を目的に、このサプリを選ぶことが考えられるかとは思います(ただ、その目的には安全、安心の医薬品があります)。
正しくこのサプリを選ぶには、主原料のデキストリン(デンプンなど繊維質成分)の優れた情報を消費者に伝えることがこの企業の社会的責任です。ぜひ情報サイトは改善してもらいたいと思います。

3. 製品設計から製品情報を知る
近年、デンプンなどの繊維質が栄養素(炭水化物)として分類されましたが、繊維質は摂取が不足しており、健康維持のために大切な成分です。これらサプリの最大の特長は、主原料を難消化性デキストリン(デンプン・繊維質成分)で設計していることにあります。ですから、それを消費者にわかりやすく情報提供することがもっとも大切なのです。しかし、その大切な情報を何ら提供せず、副原料であるリコピンだけを強調(宣伝)する情報サイトになっています。
サプリメントを選ぶとき、通常はメーカーが提供する情報が中心ですが、このように選ぶための必要な情報が提供されない企業では、自分自身で信頼できる他の情報サイトを活用することが大切です。製品情報がわからないで、宣伝だけで購入するということは避けるべきでしょう。それは、サプリメント(栄養補助食品)が食生活を補完し、健康を増進し、病気の予防を目的に摂る「食品」だからです。ですから、自分自身で原材料情報や成分情報をよく調べ、目的にあうサプリメントを選ぶことが大切なのです。
参考までに、こうした原材料や成分情報を自分で調べられる国立健康栄養研究所のサイトhttp://www.nih.go.jp)をご紹介します。「健康栄養情報」、「健康食品の有効性・安全性情報」など、大変わかりやすくまとめられています。
サプリ選びだけでなく、ウエルネス(健康生活)のために、日常からこの情報サイトをうまく活用したいものです。
                                          (第9回 完)
posted by 高原裕一 at 21:36| サプリメント&健康食品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月31日

第8回 リコピンフォーラム 「リコピンサプリを選ぶ(1)−製品設計」

第8回 『 リコピンサプリを選ぶ(1)−製品設計 』

リコピンなど、「サプリメントの選び方サイト」があり、なかには不自然なサイトもあります。サプリメント(栄養補助食品)をウエルネス(健康)やダイエットに役立てるためにどんな視点が必要か、選ぶときに知っておきたいことがあります。サプリメントを選ぶときに、いちばん重要な製品設計について解説します。

1. フィトケミカル(天然化学成分)を役立てる
リコピンのちから、カロテノイド成分は天然物最強の抗酸化成分といえるでしょう。野菜や果実のカロテノイド成分は日常の食生活では野菜などから意識して摂りたい代表的フィトケミカルです。
野菜や果実に含まれるフィトケミカル(天然化学成分)は自然環境(気温、紫外線、害虫など)でしっかり育って実る、自己を守る成分です。そして、この植物の機能成分が私たちの健康にも役立つことが研究から明らかになっています。また、こうした研究成果に基づき、内閣府規制改革会議でも食品の機能成分表示のあり方について検討が進められることになりました。
近年、リコピンはじめ、フィトケミカルはサプリメントで摂ることもできるようになりました。ただ、製品設計はそれぞれ異なっているようです。野菜や果実に含まれるカロテノイド成分やポリフェノール(フラボノイド)成分などを私たちの健康に生かすために、どう考え、どう選べばいいか、リコピンを例にサプリメントの製品設計について考えたいと思います。

2. リコピンの抗酸化力−天然物の作用とは
リコピンがもつ機能成分は抗酸化力、すなわち活性酸素の消去(中和)力
といえます。トマトやスイカは真夏を「旬」とする自然環境に強い野菜です。植物にとって夏は高温多湿、少雨、紫外線、害虫・・・もっとも厳しい自然環境です。その厳しい環境を生き抜くトマト(スイカでも)の生命力は実にたくましいといえるでしょう。この生命力を支える天然成分がカロテノイド、抗酸化力が強い真っ赤なリコピンです。
リコピンは脂溶性の色素ですが、水にはほとんど溶けません。トマトジュースは地中海料理のレシピにないとお話しましたが、ジュースでリコピンを摂るのは難しいわけです。リコピンを吸収するためにはオリーブオイルなど油(脂肪酸)が必要であることは知っておいてください。さらに、植物が生みだす天然成分は相乗的ちからで働くことを前回ふれましたが、リコピンもやはり単独ではなく他の成分とともに働きます。これは、ビタミンやミネラル、アントシアニン、レスべラトロール、カテキン、レシチンなどのポリフェノールも同じです。天然物の成分は、それぞれ成分の相乗的な、相加的なちからということです。漢方薬の例でもお話ししましたが、漢方薬は薬用成分を含む天然物(植物)ですので、やはり共通しています。天然物は漢方薬も、食物も、含まれている天然成分それぞれの相互、相乗的ちからであることをこの機会に知っておいてください。
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3. リコピンサプリを摂る目的
リコピンのちからを生かすため、天然成分のちからがどう発揮されるのかお話しました。リコピンという名称のサプリメントをよく目にするようになりましたが、リコピンを生かす製品設計がなされているのか疑問といえる製品もあります。「リコピンサプリ」は脂溶成分の働きを生かすための製品設計」が必要です。
デキストリン(でんぷん、繊維質)を主成分にした疑似リコピンサプリ
がありますが、これは「デンプンサプリ」とよぶのが適切です。このサプリメントは主原料がデキストリンと麦芽糖です。それを「リコピンダイエット」という言葉で宣伝するということに驚きを禁じえません。購入者(消費者)を混乱させていないか大変心配です。

このリコピンダイエットという言葉で宣伝している「デンプンサプリ」は他にもあり、いずれもダイエットの効果が宣伝されています。こうした「デンプンダイエット」サプリでは、リコピンの脂溶性という特徴を生かす製品設計がされているか、それが問題ですデキストリンや麦芽糖(繊維質)が主原料、食物繊維成分や整腸(下剤)成分を中心に設計され、便秘解消や整腸目的のサプリメントと考えるのが適切でしょう。もちろん、デンプン成分(繊維質)は、特に若い人で食物繊維が不足していること、お腹で膨張して満腹感につながりやすいこと、炭水化物(ブドウ糖)を包摂して排便させるなど、繊維質の優れた効果が期待されます。
ただ、配合材料が大変多く、配合量も成分量もわからないことも心配です。情報開示としては不十分、不安です。

4. リコピンの特徴を生かす製品設計
ダイエットは食生活の改善(野菜の増量、食物繊維を摂る)と運動習慣がもっとも大切です。「デンプンサプリ」もダイエットの一部で意義をもつのかもしれません。ただ、原材料や成分、配合量すらわかりません。原材料や成分情報はサプリを選ぶときの必須情報ですから、それをきちんと表示していないのは親切な企業姿勢といえません。
リコピンを主成分で製品設計されているのが「リコピンサプリ」です。リコピンサプリは、主原料がトマトリコピンですから、原材料表示で最初にトマトリコピン、トマトエキス、トマト抽出物などと表示されています(この表示は法律に従っています)。また、リコピンの機能や吸収を高めるオリーブオイルが必要ですから、オリーブオイル(油脂)も原材料表示で上位に表示されることが多くなります
このように、リコピン(トマトエキス)とオリーブオイル(油脂)を主成分として製品設計されること、それが「リコピンサプリ」の製品設計の基本になります。リコピンの機能を生かすため、リコピン周辺に存在するビタミンEやβ-カロテン、フィトエン、フィトフルエンなども含んだLyc-O-Matoのリコピンエキスがあります(Lyc-O-Matoリコピンは、リコピンの吸収を考えて科学的に製品設計された、世界でもっとも支持されているリコピンエキスです)。
「リコピンサプリ」では、デキストリンなどは特に配合せず、リコピンの機能を生かす製品設計によって、リコピンのダイエット効果を期待しているわけです。

5. 原材料表示・成分表示を読む
ダイエットは便秘を解消すればいいわけではありません
。エネルギー代謝を高め、血液循環を改善し、便秘を解消する。そういう意味で、デキストリンを主成分とする「デンプンサプリ」が、自分が考えるダイエットにふさわしいかどうかは考える必要があるでしょう。もちろん、こうした「デンプンダイエット」サプリはデキストリンのほかにも下剤成分が配合されたりし、便通改善や整腸に役立つサプリメントだと思います。一方で「デンプンサプリ」は、多種・多様な原材料が配合され(配合量もわかりません)、そこにリコピンも配合しても、リコピンの効果を実感することは難しいでしょう。
サプリメントを選ぶときには宣伝や製品名だけでなく、製品設計で使われる原材料や成分を自分自身で確かめて、目的に適したサプリメントを選ぶことが大切です。    
                                         (第8回 完)
posted by 高原裕一 at 16:38| サプリメント&健康食品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月26日

第7回 リコピンフォーラム 「カロテノイド成分−薬に近い栄養機能成分」

第7回 『 カロテノイド成分−薬に近い栄養機能成分』

カロテノイドとは何かについてお話したいと思います。野菜や果実(天然物)は、ビタミンやミネラルなどの栄養素を摂るために必須ですが、こうした食物の機能成分(カロテノイドやフラボノイドなど)は、薬でも(漢方薬)利用される天然の機能成分です。

1. 天然色−カロテノイドは体にもある
私たちが日々目にする自然の彩りである
植物の色、植物(野菜)に含まれるカロテノイド成分が織りなす色です。毎日あたりまえに目にする植物の色がなくなった(カロテノイドがなくなった)ら・・・私たちの生活はずいぶん侘しいものになってしまいそうです。
さて、自然界には6,000種を超える天然色(カロテノイド成分)があり、色とりどりの天然カロテノイドが確認されています。そのうち、色がもつ意味や機能がわかっているカロテノイド成分は未だ700種程度しかありません。私たちは野菜や果実から、ビタミンやミネラルなどとともに、カロテノイドやポリフェノールなどの機能成分も吸収していて、体のなかには6種のカロテノイド成分(α-カロテン・β-カロテン・リコピン・ルティン・β−クリプトキサンチン・ゼアキサンチン)があることがわかっています。

2. 体のなかのカロテノイド成分(6種)
私たちの体には野菜や果実などからビタミンやミネラルなどとともに吸収した6種のカロテノイド成分が巡っています。このカロテノイド成分は、その構造からカロテン(α-カロテン・β-カロテン・リコピン)とキサントフィル(ルティン・β-クリプトキサンチン・ゼアキサンチン)にわけられます。

2)−1 私たちが日常、野菜や果実から摂っているカロテノイドでいちばん多いのはβ-カロテンです。β-カロテンはプロビタミンAともよばれ、体で(小腸)ビタミンAになります。ビタミンAの摂りすぎ(特に、合成ビタミン)の障害も米国で報告されていますので、β-カロテンだけ(単独)を大量に摂取するのは要注意です。β-カロテン(ビタミンA)は古くから夜盲症を予防する必須栄養素とされていて、今でも、ビタミンA不足で失明する人が世界(特に、アフリカ)で年間30万人にのぼっています。β-カロテンは、緑黄色野菜(ニンジン・カボチャ・ホウレンソウなど)の多くに含まれています。

2)−2
 次に、ルティンは目の黄班部(網膜周辺部)に集積するカロテノイド成分(キサントフィル)です。このルティンは、近年、テレビやパソコンなどが発光する青色光の被害予防でも注目されています。これに関連し、先頃、iPS細胞を用いた初の臨床研究(人の臨床試験)が加齢黄班部変性症の治療として理化学研究所で開始されることが決まりました。ルティンは黄班部に特異的に集積しているのですが、黄班部変性症ではこのルティンの減少が指摘されていることやルティン摂取で一部改善するとの研究報告もあります。ルティンは緑黄色野菜(ケール・ホウレンソウ・ブロッコリーなど)に多く含まれていますが、バランスよく摂取することが大切です。

2)−3 そして、リコピンです。リコピンはトマト、スイカのほか、グァバ・カキ・ニンジン・ピンクグレープフルーツなどに含まれています。赤い色(赤やピンク系)をもつ野菜や果実です。世界がん研究基金の評価(第1回フォーラム)でお話しましたが、リコピンは前立腺や精巣に多く集積し、前立腺がんを対象とした研究報告では予後が改善したという結果があります。さらに近年、脳心血管系の予防に関する研究報告も増えています。
このフォーラムでお話ししたように、リコピンはトマトペースト、ピューレなど(加熱・油脂)で摂ることで吸収が高まります(生食の4〜5倍)。リコピンは私たちの日常食(トマト)でもっとも抗酸化力が強いカロテノイド成分です。また、リコピンはβ-カロテンのように体でビタミンAには変わりません。体に蓄積しないカロテノイドですので、食生活では意識してリコピンを摂ることが大切です。
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2)−4
 α-カロテンはβ-カロテンと一部構造が異なりますが、体でビタミンAになるカロテノイドです。働きがβ-カロテンほどわかっていませんが、米国CDC(疾病予防管理センター)ではDNA(遺伝子)の変異を予防している可能性があると報告しています。β-カロテン同様、ニンジン・サツマイモ・カボチャなどに多く、マンゴー、メロンなどに含まれます。

2)−5 ゼアキサンチン(キサントフィル)はルティンと同じように目の黄班(網膜中央部)に集積しているカロテノイドです。ルティンとよく似ており、「異性体」の関係にあるとされます。異性体は「同じ、だけど違う」という関係で、天然ビタミンと合成ビタミンが例にあげられます。カロテノイドはいずれも抗酸化力が強いのが特徴ですが、ゼアキサンチンはルティンとともに目の酸化防止(抗酸化)、白内障や緑内障を予防するカロテノイドとされています。やはり、ケール・ホウレンソウ・ブロッコリー・トウモロコシ・カボチャなどに含まれます。

2)−6 β-クリプトキサンチン(キサントフィル)は、温州(うんしゅう)ミカンに含まれているカロテノイド成分です。近年、研究が進んでいるカロテノイド成分であり、β-カロテンと構造が似ています。β-クリプトキサンチンはがん・糖尿病・リウマチなどを対象とした臨床研究があり、今後さらに注目が高まりそうです。このβ-クリプトキサンチンは血液への移行率が非常に高いカロテノイドです。1月(温州ミカンの季節)に実施する検診では多くの人に高濃度のβ-クリプトキサンチンが測定されます。ただ、吸収されやすく、タバコ・飲酒・活性酸素などで破壊されやすいという特徴もあります。ミカンのほかパパイヤやホウレンソウなどに含まれます。

3. 活性酸素とカロテノイド(抗酸化力)
カロテノイドは、私たちが、野菜や果実から摂る天然の機能成分ですが、このカロテノイド成分で共通するのは、活性酸素の被害を予防する抗酸化力といってもいいでしょう。がんと活性酸素についてはこのフォーラムでも取り上げていますが、脳・心血管系の病気も活性酸素が原因の一つと指摘されています。活性酸素は酸素の変形(電子を失った酸素)ですから、酸素を運搬する血管では影響が出やすいわけです。活性酸素はコレステロールと結びつくと血管内で酸化LDLとなり、アテローム性動脈硬化を促進する原因になることがわかっています。
しかし、酸素を使って生きる(エネルギーをつくる)私たちは酸素(活性酸素)から逃れることはできません。そのため、私たちの体では活性酸素を消去する酵素(SOD、カタラーゼなど)がつくられていますそして、この活性酸素を消去する(中和する)酵素がつくられるためにビタミンやミネラルが必須です。。この酵素がうまくつくられなかったり、不足すると活性酸素が障害(病気)を引き起こすようになります。がんや脂質代謝異常、糖尿病などの生活習慣病は活性酸素が体内で過剰に誘発され、体内の抗酸化力が低下していると指摘されています。
脂溶性の抗酸化成分であるカロテノイドはポリフェノール(水溶性抗酸化成分)と異なり、細胞膜まで浸透し、細胞膜の酸化をも予防する、天然物では最強の抗酸化成分といえます。

4. 天然カロテノイドと漢方薬(天然薬物)
ただ、抗酸化力を期待して、A(例えば、リコピン)というカロテノイドばかりを摂るのはおすすめできません。カロテノイドは植物(野菜や果実)の中でA(リコピン)という成分だけでなく、他のカロテノイド成分(β-カロテンやフィトエン・フィトフルエンなど)、さらにビタミンやミネラルとの「相乗的なちから」として働くからです。ですから、β-カロテンやビタミンEの合成サプリメントで被害報告があるわけです。天然成分というのは単独で効果があるものはほとんどないと理解しておいてください。
このことは、天然物(植物)を薬として利用している漢方薬でも同様です。漢方薬は薬用成分をもつ植物(生薬)を組み合わせた天然薬物ですが生薬に含まれる成分の相乗的効果が一つの漢方薬の効果になっています。その生薬に含まれる成分(薬用成分)は天然物の機能としてちからが強い―すなわち薬になる、食物の野菜や果実に含まれる栄養成分や機能成分は天然物の機能としてちからが緩やか―すなわち食品になるという違いです。
一方、ミカンの皮に含まれるβ-クリプトキサンチンというカロテノイドは、漢方薬に「陳皮(ちんぴ)」(ミカンの皮)という生薬として配合されています。これはミカンの皮に健康成分β-クリプトキサンチン)が含まれることを経験的に知り、漢方薬に配合されたと考えられます。さらにまた、漢方薬で重要な生薬の一つである「桂皮(ケイヒ)」は、日常料理でも使われる「シナモン(ニッキ)」です。これも、薬として使われている薬用成分が日常食になっている例です。

5. 食養生と予防医学
このように、漢方薬(薬)と食物では、天然物のちから(いずれも天然機能成分)を薬で役立てるか、栄養で役立てるかという違いがあります。日本の漢方医学の基礎になっている2000年前の中国医学書に「医(薬)食同源」の言葉があり、「食物(野菜・果実)は、ときに薬となり、ときに栄養となる」と記述されています。また、江戸時代の儒学者貝原益軒の「養生訓」ではその第一義を”食養生”とし、本来、体に備わっている生命力(自然治癒力)を生かす食事(食生活)のありかた訓示しています。
前回、このフォーラムで米国・国立がん研究所(NCI)のデザイナーフーズ計画についてお話しましたが、この計画は20年にわたる健康人の食生活調査が基礎になっています。NCIは肉食中心の食生活に起因するがんや脂質代謝異常などの生活習慣病は薬で治らない「食原病」と指摘したのです。ですから、この調査報告でも食物が薬にもなるという考え方を示しているといえます。
食養生−健康維持、栄養摂取の視点で食生活に気を配ること−は予防医学であるということは再認識したいものです。
野菜や果実に含まれるフィトケミカル(カロテノイドやポリフェノール成分)は栄養機能成分です。特に近年、リコピンはじめ、カロテノイドの研究が世界的に進んでいますが、野菜や果実(天然物)に含まれるカロテノイド成分はもっとも薬に近い天然の機能成分といっていいわけです。ですから野菜や果実のカロテノイド成分の摂取を意識した食生活が望まれますが、水溶性成分であるポリフェノール(カテキン・クロロゲン・アントシアニンなど)はお茶やコーヒー、ジュースなどで一日数回摂取できます。一方、カロテノイドは脂溶性成分であり食事のときくらいにしか摂れません。食事のときにカロテノイドは質の高い油脂、あるいはそうした食事の後に摂る必要がある、それを忘れないようにしてください。
                                      (第7回 完)
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2013年08月22日

第6回 リコピンフォーラム 「植物カロテノイドを活かす−がん予防」 

第6回 『植物カロテノイドを活かす−がん予防』

「健康日本21」という国民健康政策、「健康寿命をのばそう!Smart Life Project」という健康運動があります(いずれも厚生労働省)。この運動では昨年、静岡県の「健康寿命日本一に向けた、ふじのくにの挑戦」が最優秀団体賞で表彰されました。今、
健康寿命という視点、そして予防医学への関心が高まってきています。

1. 健康日本21−健康寿命をのばそう!Smart Life Project
2000年、WHO(世界保健機関)では「健康寿命」という考え方を提唱しました。近年、食生活をはじめとしたライフスタイル(生活習慣)に起因する病気(メタボリックシンドロームなど)が増加し、この健康寿命の考え方が大切になっています。健康寿命とは、「自分の日常生活を自分自身でやりくりできる期間」とされ、他人の手を煩わすことなく、食生活をはじめ、自分のちからで生活できる期間、それを健康の寿命とする考え方です。生命の終焉は平均寿命ですが、健康寿命は介護生活や他人から援助を受けながら生活する時間を含まない人生の時間とされます。昨年発表された日本人の健康寿命は、男性70.4 歳、女性73.6歳とされました。
健康日本21・健康寿命をのばそう!Smart Life Project(厚生労働省)はこの健康寿命をのばす運動で、
 
@野菜・果実を一日350g以上(+70g)食べる A日常生活では身体活動(運動)をする B禁煙するという3大アクションを推進しています。食生活の野菜の摂取不足と日々の運動不足、それが多くの病気(メタボ、がんなどの生活習慣病)の発症に関係していることが明らかになっています。喫煙の害は言うまでもありません。この誰もができる予防医学、それが病気の発症を予防し、健康寿命をのばすことにつながるのです。

2. デザイナーフーズ計画 − 野菜を毎日350g摂る(米国・国立がん研究所)
2000年に米国・国立がん研究所(NCI)は「デザイナーフーズ計画」を立ち上げ、野菜を一日350g以上を摂る運動5 a Day運動を展開しました。このプロジェクトでは「がんや肥満、糖尿病などの生活習慣病は薬で治らない、肉食中心の食生活が原因の食原病」とされ、そうした生活習慣病を予防するために一日350g(5皿)以上の野菜(果実)の摂取、穀類を中心とする食生活を推奨し、全米でよびかけたわけです。このプロジェクトの基礎となった調査報告マクガバン報告)は、「生活習慣病を発症しない、あるいは軽症の人はどのような食生活をしてきたか、20年にわたって調査しているのです。NCIはこの調査報告をもとに、野菜や穀類中心の食生活を推奨し、意識して摂るべき食物をデザイナーフーズピラミッド(写真 中)で示し、公表しました。米国では2年後に野菜の摂取量が20%高まって日本を超え、5年後にがんの発症率が低下したことが報告されています。

3. 平山研究(日本・国立がんセンター)
日本では40歳以上の26万人を対象とした大規模調査研究(平山研究)があります。研究の対象は「ほぼ毎日、飲酒・喫煙・肉食」するライフスタイルをもつ人です
。そうしたライフスタイルの人を A)ほぼ毎日緑黄色野菜を摂る群、B)ほぼ毎日緑黄色野菜を摂らない群に分け、17年間追跡調査しました。17年間でA群では542人(0.54%)、B群では808人(0.81%)の方ががんを発症(10万人対比)したことが報告されています。この研究対象の26万人の人は、いわば健康リスクの高い集団といえますので、毎日、緑黄色野菜を摂ることががんの発症リスクを低下させたと考えられます。米国の調査報告と同様、野菜のチカラを考えた食生活の大切さを示す研究といえるでしょう。

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4. 野菜の摂取量低下と栄養素の低下
今、日本は米国以上に野菜の摂取不足になっています。国民健康栄養調査によれば、日本人の野菜摂取量は現在一日280gで、健康維持に必要とされる350gに達していません(70g不足)。長野県の野菜摂取量は380gで日本一、青森県は250gでワースト2位です。長野県は平均寿命が日本一、がん発症率が最低(日本一)、青森県は平均寿命が最下位(ワースト1)、がん発症率が最高(ワースト1)になっています。こうした調査結果、さらに
米国のデザイナーフーズ計画、日本の平山研究などから、野菜や果実の摂取量と病気予防(健康維持)は相関するといっていいでしょう。日本食品標準成分表(文部科学省)では(昭和25年から成分調査を行っています)、近年の野菜に含まれる栄養素は20年前より30〜40%低下、50年前の50%程度になっていることがわかります。ですから、野菜の栄養素低下は深刻な問題になっています(この問題はアエラ7月1日号も同様に指摘)。

5. フィトケミカル(植物化学成分)−カロテノイドの抗酸化力

緑黄色野菜(ニンジン・カボチャ・ホウレンソウ・ブロッコリー・トマトなど)に多く含まれ、近年、がん予防で注目が高まっているカロテノイド成分を考えます。野菜に含まれるカロテノイドは赤や橙、黄など、野菜の色をつくる成分です。カロテノイドはポリフェノールと並んで野菜(植物)に含まれる代表的なフィトケミカル(植物の天然化学成分)です。カロテノイド成分は活性酸素を中和、消去するちから(反応力)が日常食品でもっとも強い天然成分です。特に、紫外線が誘発する「一重項酸素」という毒性の強い、脂溶性活性酸素を消去するチカラがあります(*水溶性成分のポリフェノールにはこのチカラはありません)。
カロテノイドでも、リコピンやルティン、ゼアキサンチンは、α-カロテンやβ-カロテン、β-クリプトキサンチンと異なり、体内でビタミンAには変換されず、かつ体内に蓄積しないことがわかっています。また、ビタミンCやEが抗酸化力をもつことは知られていましたが、リコピンなどのカロテノイドがそれ以上に強い抗酸化力をもつことは近年の研究で明らかになったことです。このカロテノイド成分の抗酸化力ですが、代表的抗酸化ビタミンのビタミンEを100として、リコピン(トマト・スイカ)が10,300(103倍)、α-カロテン(ニンジン)が6,300(63倍)、β-カロテン(ニンジン・カボチャ)が4,700(47倍)、ゼアキサンチン(クコ)が3,300(33倍)、ルティン(ホウレンソウ・ブロッコリー)が2,700(27倍)、β-クリプトキサンチン(ミカン)が2,200(22倍)という抗酸化活性を示すことが研究報告されています。リコピンはずばぬけて高い抗酸化活性をもっている天然成分です。

6. 複合カロテノイド−
がん予防研究

カロテノイド成分は脂溶性、フラボノイドなどのポリフェノール成分水溶性です。カロテノイドは脂溶性のため油と相性がよく私たちの体でも油性成分と、また油に溶けて吸収される特徴があります。これについて、リコピンはオリーブオイルと一緒に摂る必要があること、地中海料理はトマトとオリーブオイルがベースであること、トマトジュースは油料理の後に飲むと効果があることなど、既にご紹介してきたとおりです。

カロテノイドではこれまでβ-カロテンが代表でしたが、海外ではβ-カロテンやビタミンEの摂りすぎ(注;高容量の人工合成サプリメント)ががんを誘発するという報告もあります。また同時に、こうした成分は単独でなく、複合カロテノイドとして摂取することが有効であることが報告されています。実際に、野菜には複合カロテノイドとして含まれています。これは、ビタミンやミネラルも同様です。ですから、ビタミンCばかり、ビタミンEばかり摂っても役に立ちません。これは、野菜のちから、フィトケミカルというのは単独ではなく、相互、相乗的なチカラとして働くからです。いずれにせよ、人工合成成分ではなく、天然成分であるべきです。

複合カロテノイドでは発がん抑制の研究報告(動物実験)があります。ニンジンに含まれる複合カロテノイド 【β-カロテン・α-カロテン・リコピン】 がβ-カロテンやα-カロテン単独より高い発がん抑制効果があることが確認されています。さらに、日本癌学会では人による注目すべき研究報告があります。C型ウイルス肝炎の患者を対象とし、肝硬変から肝がんへの移行、発症抑制を目的に、 【α-カロテン3mg・β-カロテン6mg・リコピン10mg】 の複合カロテノイドを摂取した群と摂取しない群を4年間追跡した臨床研究です。その結果、複合カロテノイドを摂取した群の肝がんへの移行率は12.5%、複合カロテノイドを摂取しない群では33.3%であったと日本癌学会で報告されており、複合カロテノイドの有効性が大きな注目を集めました(2002年:日本癌学会)。
リコピンは抗酸化機能をもつカロテノイド成分を代表する天然成分です。ただ、こうした研究報告にあるように、そのリコピンの機能を生かすためにもリコピンだけではなく、ビタミンEやβ-カロテン、フィトエン、フィトフルエンなどを含む リコピン複合カロテノイドを摂ることが重要になります。 そうした観点で、Lyc-O-Mato リコピン(ライコレッド社)リコピンの複合カロテノイドとして大変優れていますので、それが世界でもっとも選ばれているリコピンエキスだと思われます。

カロテノイド成分に目を向けたがん予防研究が世界的に進んでいます。米国のデザイナーフーズ計画や健康日本21、そして第1回リコピンフォーラムでお話した「世界がん研究基金」でのリコピンの評価にあるように、野菜(特に、複合カロテノイド成分)の摂取はがん予防、ウエルネスのために食生活ではもっとも大切です。カロテノイドをはじめ、野菜(果実)のもつチカラは、がんや肥満・メタボ・糖尿病などの生活習慣病を予防するチカラといっていいでしょう。
                                       
 (第6回 完)

posted by 高原裕一 at 18:14| ダイエット&ウエルネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月16日

第5回 リコピンフォーラム 「リコピンの吸収−Lyc-O-Matoリコピン」

第5回 『 リコピンの吸収 ―Lyc-O-Matoリコピン 』

トマトの天然化学成分(フィトケミカル)、リコピンをウエルネス(健康)に生かすために基本的なお話をします。トマトの生食、トマトジュースは日本独特らしいのですが、肝心のリコピンを摂取するためには工夫が必要です。

1. リコピンは脂溶性フィトケミカル(天然化学成分)
トマトやスイカなどに含まれるリコピンは脂溶性の天然カロテノイド成分です。野菜は水溶性成分のフラボノイド(ポリフェノール)を含むものが多く、リコピンやルテインは貴重なカロテノイド成分です。そして、カロテノイド成分は脂溶性ですから水溶性ポリフェノールと異なり、水分だけではほとんど吸収されないという特徴があります。そのため、トマトジュースにリコピンが含まれても、トマトジュースには
脂溶性のリコピンはほとんど溶けていないのでリコピンが吸収されないわけです。

究極のダイエット料理とも世界一の長寿食ともいわれる地中海料理はトマトとオリーブオイルをベースに、魚介類を組み合わせたヘルシーレシピです。オリーブオイルは熱に強く、酸化しにくく、n9系不飽和脂肪酸のオレイン酸が主成分(約80%)であり、カロリーは他の油脂と同等でも肥満にはつながりにくい高品質な植物油脂です。このオリーブオイルとトマトの組み合わせによって地中海レシピではリコピンの吸収が生食の4倍、5倍まで高まることがわかっています。
余談になりますが、100歳を超えてなおお元気な日野原重明先生(成人病⇒生活習慣病という病名は日野原先生の提唱です)が、健康維持のために毎朝スプーン一杯のオリーブバージンオイルをお飲みになっていると紹介され、注目が集まりました。

2. リコピンを吸収するために
リコピンは脂溶性カロテノイド成分のため水では分解されない、すなわち水に溶けない天然成分です。油に溶ける成分であり、油料理とともに、あるいは油料理の後に摂ることが肝要です。リコピンを摂るためにトマトジュースを飲む?・・・喉の潤いは満たせても、油脂がないジュースではリコピンが溶けずに吸収されないことは 1)で既にお話した通りです。
また、リコピンに限りません(ビタミンやミネラルでも)が、植物に含まれている天然化学成分(フィトケミカル)は、A という成分だけが単独で存在する(含まれている)わけではありません。例えば、ビタミンCはビタミンEやカルシウム、マグネシウムなどとともに含まれます。リコピンもビタミンEやフィトエン、フィトフルエン、β-カロテン、フィトステロールなど(リコピンファミリー)とともにトマトに含まれているわけです。野菜や果実はそれぞれの成分が助け合って環境に順応し、外敵から自己を守り、実るわけです。
私たち人間も同じように、心臓と肺、胃と腸などの各臓器が連携しながら生命活動を維持しています。そうした各臓器のつながり、連携が崩れたときに病気が発症します。植物も同じようにそれぞれの成分が連携しながら生命を育んでいるのです。そう考えたとき、その成分の機能を考えずにリコピンだけ配合したサプリメントが果たしてリコピンサプリとして意義があるのか、これは十分考える必要があります。ビタミンCが必要だからとビタミンCばかり大量摂取してもほとんど意味はありません。カルシウムやマグネシウムなどのミネラルとともにビタミンCを摂る、それによってビタミンCの機能が高まるためです。
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3. リコピンの吸収-Lyc-O-Matoリコピン
世界No1リコピンメーカーであるライコレッド社の研究で生まれ、世界でもっとも使われているLyc-O-Matoリコピンの製品設計はきわめて説得力に富んでいます。既に述べたようにリコピンはビタミンEやフィトエン、フィトフルエン、β-カロテン、フィトステロールなどのリコピンファミリーとしてトマトに含まれています。リコピンは夏の厳しい紫外線が誘発する活性酸素を防御し、害虫を遠ざけ、トマトを真っ赤に実らせます。しかし、これはリコピンだけのちからではありません。

リコピンのちからを高めるカロテノイド成分であるフィトエン・フィトフルエン・β-カロテンやビタミンE・フィトステロールなどリコピンファミリーの力を結集した働きなのですLyc-O-Matoリコピンはリコピンの機能を高めるフィトエン・フィトフルエン・β-カロテン・ビタミンEなどを含んだ、生トマトの性状に近いリコピンエキスとして製品設計されているのです。Lyc-O-Matoリコピンは他の製品と異なり、それが最大の特徴であり、それがFDAで唯一承認され、世界でもっとも支持されている理由だと考えられます。このリコピンファミリーのエキス化技術はライコレッド社の先端技術特許(米国・EU)です。
                                         (第5回 完)

posted by 高原裕一 at 20:52| サプリメント&健康食品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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