2013年09月30日

第19回 リコピンフォーラム 「リコピンEQでインナーケア−コエンザイムQ10・ビタミンE」

第19回 『 リコピンEQでインナーケア −CoQ 10&ビタミンE 』

還元型コエンザイムQ10という健康維持に必須の成分(ユビキノール・ビタミンQ)があります。今回は特にインナースキンケアのためのリコピンEQについてお話します。コエンザイムQ10は30歳代から体内で減少し、脳心血管系疾患、免疫関連疾患、代謝疾患(肥満・糖尿病)、皮膚疾患などの病気に影響を与える重要なビタミン類似成分です。現在、食事からの摂取不足もあり、良質の天然素材サプリメントで補うことが必要になっています。

1. コエンザイムQ10
コエンザイムQ10(以下、CoQ10)という栄養機能成分は、1974年、初めて 「うっ血性心不全」治療薬として、医薬品として承認されました(一般名:ユビデカレノン)。今でも医師が処方す
る薬です。もっとも、これは日本のことであり、欧米では早くから薬ではなく、食品成分でした。この世界的潮流を受け、日本でもようやく2001年食品成分とされました医薬品と食品は作用、効果が即効性か遅効性かの違いとして考えることができます。CoQ10は非常に緩やかな作用、効果をもっていて、当初一日30mg(医薬品と同量)までとされましたが、まもなく一日100mgまでの摂取が認められました。体内でもつくられるため、安全な機能成分とされたのです。漢方薬の原料である生薬も作用・効果が緩やかであり、食品でも使われる生薬があることをお話しました(第7回フォーラム)。従来、CoQ10は「酸化型CoQ10」(6社)でしたが、効果には疑問がありました。2007年にカネカ社が「還元型CoQ10」の研究開発(発酵)に成功し、現在ではカネカ社の還元型CoQ10が世界のトップ素材になっています。オリンピック選手のコマーシャルでも有名です。
このCoQ10が健康、予防医学のためになぜ大切なのかですが、
@私たちの生命活動エネルギーをつくるために必須の機能成分(補酵素)であること。
A多くの病気の発症に関係する性酸素やフリーラジカルを消去する力(抗酸化力)が強いこと。
この二つがCoQ10の機能、そしてチカラであるといっていいでしょう。

まず、@エネルギー産生に関してですが、栄養素と酸素で起きる代謝反応(生化学反応)でブドウ糖などがつくられ、そこからATP(アデノシン3燐酸)というエネルギー源を合成するために還元型CoQ10が重要な働きをしています。そのため、還元型CoQ10不足が生命活動のエネルギー不足につながりやすく、疲れやすい、疲れがぬけにくいなどの症状があらわれます。
A病気との関連では、CoQ10不足は体の身体機能だけでなく、生理機能(皮膚なども)を低下させることがわかっていますCoQ10は脳や心臓、腎臓などに多く集まり(エネルギー消費が活発な臓器)、40歳代以降の生理機能低下とともにCoQ10が減少し、80歳代では20歳代の半分以下になると報告されています。このことが、さまざま疾患の誘発につながりやすくなるわけです。
そして、私たちが食事で摂取するCoQ10は一日5〜10mg程度であり、健康維持に必要な30mg〜60mgと差があります。そのことが良質のサプリメントで還元型CoQ10を補給する必要性が叫ばれる理由です。CoQ10はイワシにもっとも多く含まれていますが、それでもイワシ100gあたり6mg程度であり、毎日イワシを6尾食べる必要があるわけです。日本コエンザイムQ10協会http://www.coenzymeq-jp.com)の情報サイトをご紹介しますので参考にしてください。
 
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2. インナースキンケアとコエンザイムQ10
CoQ10は皮膚(表皮・真皮ともに)にもあって、お肌の新陳代謝(ターンオーバー)に欠かせない機能を果たします。シワやシミはこうした皮膚の新陳代謝が低下した状態(ターンオーバーの長期化)で、特に、紫外線(UV‐A・B)による活性酸素の誘発で生じます。新陳代謝が活発な20歳代は皮膚でのターンオーバーが活発なために保湿成分(NMF)も生まれ、肌の潤いが維持されやすいわけです。NMFは紫外線にも抵抗力(抗酸化力)のある内因性防御物質です。
しかし、新陳代謝が低下するとお肌の潤いがなくなり、乾燥肌になります。乾燥肌というのは皮膚のターンオーバーの長期化、皮膚の抵抗力、バリアー機能が低下している状態です。紫外線への抵抗力も低下し、日焼けによるシミ、シワが増えます。そういうとき、お肌だけケアしても一過性であり、皮膚の老化そのものは改善しません。皮膚の活動を活発にするためにCoQ10やビタミンEに目を向ける必要があるわけです。ですから、お肌だけ(局所)を考えるのでなく、インナースキンケア(体内美容)を考えることが大切になります。
CoQ10は皮膚の新陳代謝を高め、ターンオーバーを促し、皮膚の酸化や紫外線への抵抗力を高め、シミ、シワになりにくくする働きがあります。CoQ10はこうした研究報告が増え、化粧品に配合されるようになったわけです。
また、ビタミンEは抗酸化ビタミンの代表で、お肌を守る成分です。ただ、ビタミンEが働くためにCoQ10が必要であることは知っておきたいものです。ビタミンEの抗酸化力を期待するためにはCoQ10をしっかり摂る必要があります40歳代以降、CoQ10の減少も激しく、日常から意識して食品などから摂る必要があります。女性は「お化粧のノリがわるい」と言いますが、それもこのCoQ10不足であると考えられます。ビタミンEとCoQ10は健康・美容成分としてセットで考えるようにしておくといいですね。
CoQ10は天然発酵で生みだされますが、最先端の「還元型」のCoQ10を摂る必要があることも覚えてください。これは重要です。従来の酸化型CoQ10では摂る意味がないといっても過言ではありません。現在、還元型CoQ10を生産しているのはカネカ社のみです。他社はすべて酸化型CoQ10
です。注意しましょう

3. リコピンEQとインナーケア
リコピンEQは、私も参加しているウエルインデックス社(http://www.wellindex.co.jp)の企画開発委員会(医師・薬剤師・栄養士他)で原料素材、産地、成分をチェックし、ゴールデン・ルール(黄金律)に従って製品設計された正統派リコピンサプリメントです。リコピンの機能を生かす製品設計をしていますから、余分な成分は配合していません。カロテノイド成分のリコピンの吸収を第一に考えて設計されている、安全・安心なサプリメントです。
@天然トマトの複合リコピンカロテノイド(Lyc-O-Matoリコピン+β-カロテン+フィトエン+フィトフルエン+ビタミンE)
A
オリーブオイルは熱に強く、もっとも酸化しにくい(ω9系‐オレイン酸)イタリア産オリーブオイル(BOSCO社)
B
還元型コエンザイムQ10は、天然発酵によって生みだされる世界唯一「還元型」のCoQ10(カネカQH・ユビキノール)
C
ビタミンEは、トマト・大豆・オリーブの天然ビタミンE(α-トコフェロール)をゴールデン・バランス(7:2:1)で配合
リコピンEQの天然素材はすべて世界で認められた安心のトップブランドであり、品質情報も開示されています。リコピンEQは究極のヘルシーレシピ、ヘルシーダイエット食といわれる地中海料理のようなサプリメントです。いつでもお手元で役立てていただくことができます。また、国内のGMPガイドライン認定工場で製造され、安全、安心な製品として仕上がっています。
単にリコピンを配合しただけのリコピンサプリメントといえない製品も増えています。リコピンサプリの設計は必ずリコピンとオリーブオイルがセットで配合され、ソフトカプセル(ソフトジェル)で製造される必要があります。錠剤ではオリーブオイル(油脂)を配合できないわけです。サプリメント選びの正しい知識が必要な時代なのです。
                                         (第19回 完)


posted by 高原裕一 at 19:17| ヘルス&ビューティ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月24日

第18回 リコピンフォーラム 「リコピンの一日摂取量」

第18回 『 リコピンの一日摂取量 』

リコピンの摂取量については、一部の情報サイトに非常に疑問といえる情報内容が公開されています。摂取量の問題は大切な視点ですので解説したいと思います。

1. トマトのリコピン含有量
まず初めに、リコピンは油脂に溶ける(水に溶けない)成分であること、小腸でビタミンAに変換されない成分であること、体内でもっとも多いカロテノイド成分であること、体内に蓄積しない成分であることが主な特長、性質です。そして、リコピンはトマト、スイカ、グァバなどに多く含まれ、トマトでは100gあたり約2.5mg〜3mg程度含まれています。スーパーにある生食トマトは中玉(130g〜150g)で、3mg〜4.5mg程度のリコピンが含まれると考えていいでしょう。同様に、大玉トマト(180g〜200g)では4mg〜6mg程度含まれるということです。
情報サイトの一部にはトマト一個にリコピンが8mgが含まれるという記事もありますが、スーパーなどでリコピンを8mg含んでいるトマトはまずありません。ただ、加工トマト(ジュース・ケチャップ用)であるレッドトマトは、完熟した後に収穫されるため、この1.5倍程度リコピンが含まれるのが通常です。スーパーの生食トマトはオレンジトマト、完熟前に早取りされるためにリコピンは加工トマトほど多く含まれません。現在、リコピン含有量の高いトマトがで開発されていますが、リコピンの摂取のためには完熟トマト(真っ赤なトマト)を食べる(油脂とともに)のが有益といえるでしょう。また、世界No1のリコピンエキスであるLyc-O-Matoは、専用農場で収穫された完熟トマト(リコピンリッチトマト)から、複合カロテノイド(リコピン・ビタミンE・フィトエン・フィトフルエン・β-カロテンなどのリコピンファミリー成分)として抽出された天然機能成分で、吸収率が高く、世界の多くの食品メーカー(デルモンテ社・スターバックス社ほか)に提供されています。

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2. リコピンとプロビタミンA
α-カロテンやβ-カロテンのように、小腸で吸収されるときビタミンA に変わる性質(プロビタミンA)をもつカロテノイド成分があります。リコピンはカロテノイドですが、ビタミンAには変わらず、リコピンのまま吸収されます。そして、リコピンは脂溶性成分でありながら体に蓄積しませんので定期的にリコピンを含んだトマトを摂取し、補給することも大切です。また、リコピンは男性の精巣や腎臓など、下腹部に多く集まっていることがわかっています。同じカロテノイド成分でもルテインは目の黄班部に多く集まっています。
カロテノイド成分は天然植物(野菜)の色素ですが、私たちは野菜などからビタミンやミネラルと同じように吸収し、体でいちばん多い天然色素がリコピンです。また、カロテノイドは脂溶性ですからポリフェノールのように水には溶けません。リコピンが比較的多い加工トマトを使ったジュースは、ジュースを飲むだけではリコピンはほとんど吸収されず、油料理の後に摂るようにするのが効果的です。
世界がん基金の報告(第1回フォーラム)にあるように、天然カロテノイドはがんや生活習慣病などの予防でもっとも期待できる天然成分ですから、食生活でも意識して摂るようにしましょう。高品質な、天然成分のサプリメントで補給することを考えてもいいと思います。

3. リコピンの摂取量と効果
リコピンの世界的メーカーであるライコレッド社はEUや米国の大学と、日本でもカゴメ社が大学との共同研究を進めており、世界的に多くの研究成果が報告されています。前回はオリーブオイルによるリコピンの吸収効果の共同研究について解説しましたが、主な関連研究から、リコピンの適切な摂取量を俯瞰したいと思います。
@メタボリックの予防研究(オランダ)  20mg
A
日焼けの予防研究(イギリス)     16mg
B
日焼けの予防研究(ドイツ)       20mg
C
日焼けの予防研究(アメリカ)     10mg
D
前立腺がんの予防研究(アメリカ)   30mg
E
アレルギーの予防研究(日本)     20mg
上記の臨床研究にあるように、一日摂取量は10mg〜30mg/日とされ、研究成果が
報告されています。一日15mg(中トマト5個分)程度は最低でも摂りたいところです。ダイエタリーサプリメントとしてFDAが認めているりアメリカでは、病気の治療にリコピンが用いられ、その摂取量は高め(30mg)です。また、リコピンはトマトやスイカなどの天然カロテノイド成分ですが、2)でお話したように多く摂っても体に蓄積することはありません。特に心配はないといえるでしょう。リコピンによる健康被害の報告もありません。ただ、サプリメントは製品情報(成分情報)がきちんと提供されている、高品質な天然サプリメントを選ぶのが大切であることはいうまでもないことです。

                                                (第18回 完)

posted by 高原裕一 at 20:05| ヘルス&ビューティ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月19日

第17回 リコピンフォーラム 「リコピンのダイエット効果(3)−オリーブオイル」

第17回 『 リコピンのダイエット効果(3)―オリーブオイル 』

リコピンサプリメントの設計では、「リコピンとオリーブオイル」はセットで考える成分です。検索ワードに 「リコピン オリーブオイル」 と入力すると、日本のトマト食品メーカーのリコピン研究情報が表示されます。ぜひ、あわせて読んでいただきたいと思います。

1. 栄養としての油脂成分(脂肪酸)
油脂(脂肪酸)は私たちにとって必須の栄養成分です。お肉はたんぱく質と油脂が主な栄養成分で、油脂(動物油脂)は飽和脂肪酸として含まれています。それに対して、植物(野菜)に含まれる油脂は不飽和脂肪酸として含まれる油脂が多いわけです。
飽和脂肪酸は常温で固まっていて、融点(溶ける温度)が非常に高く動物油脂では融点が50℃〜85℃くらい、加熱しないと液体(サラサラ)にはなりません。一方、植物油脂の不飽和脂肪酸の融点は低く(オリーブオイルは5℃〜10℃)、多くは常温で液体(サラサラ)、加熱しなくても利用できるのが特徴です。ただし、植物油脂でもヤシ油、パーム油はほとんど飽和脂肪酸であり、融点は動物油脂と同じように高く、動物油脂に近い植物油脂です。
動物油脂はそれほど意識しなくてもお肉で摂っています。動物油脂(飽和脂肪酸)はコレステロールやホルモン、血液などをつくるために必要な油脂であると同時に、摂りすぎがさまざまの病気(特に脂質代謝異常)の原因になることが指摘されています。
一方、植物油脂(不飽和脂肪酸)は意識しないとそれほど多くは摂取できません。野菜などに含まれる油脂は微量であり、食生活では意識して摂る必要があります。一般に、栄養成分として見た油脂のカロリー摂取は20〜25%程度までが好ましいとされます。油脂のカロリーは炭水化物(糖質・繊維質)やたんぱく質の2倍ありますので、摂りすぎ(特に、飽和脂肪酸)に注意が必要です。


2. オリーブオイル(一価不飽和脂肪酸)
植物油脂には不飽和脂肪酸だけでなく、飽和脂肪酸も含まれます。オリーブオイルはn9系(ω9系)とよばれる油脂で、ビタミンEやポリフェノールを含み、植物油でもっとも酸化しにくく、熱に強いオレイン酸という脂肪酸が主成分(75%〜80%)です。また、飽和脂肪酸が15%程度、リノール酸とリノレン酸も7%程度含まれます。ただ、オレイン酸はリノール酸(n6系)やα-リノレン酸(n3系)とは異なり、必須脂肪酸とされていません。
地中海沿岸地域では心血管系の病気が少なく、オリーブオイルとトマト、魚介類、パスタなどを組み合わせた地中海式の食生活が世界的に注目されています。この地域はオリーブ油の摂取量が相当高いのですが、オレイン酸は脂肪として蓄積しにくいことが報告されています。また、米国FDA(日本の厚生労働省)は、一日に摂取する動物油脂(飽和脂肪酸)のうち23gをオリーブ油に変えることで、心血管病の罹患リスクを低減できる可能性があるという「健康強調表示」を認めています
オレイン酸はオリーブ油のほかに、キャノラー油(菜種油)、米油、ゴマ油やアーモンドなどのナッツ類に多く含まれ、酸化しやすいとされる不飽和脂肪酸(植物油)のなかではもっとも酸化しにくいのが特長です。もちろん、健康のために、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸をバランスよく摂取するのが大切なことはいうまでもありません。
なお、ダイエットに関連しては、オリーブオイル(オレイン酸)に界面活性機能があり、腸管吸収が少ないため、便通を改善し、ダイエットにも役立つことが特筆できます。

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3. リコピンの吸収とオリーブオイルの研究
「リコピン オリーブオイル」という検索で日本のトマト食品メーカーと日本女子大学によるリコピンとオリーブオイルに関する共同研究(第55回日本栄養・食糧学会要旨)が表示されますので、ご紹介します。その研究によると、このフォーラムでも紹介している地中海料理をモデルに、トマトとオリーブオイル、パスタのレシピを「ゴールデン・ トライアングル」と呼んで、オリーブオイルによるリコピン吸収効果検証しています。
この研究は女子大生16人を対象とした比較研究で、
@200gのトマトジュースだけを飲んだ人の血液中のリコピン量
Aトマトジュースにオリーブオイルを20g混ぜて飲んだ人の血液中のリコピン量
比較しています。実験結果では、トマトトジュースにオリーブオイルを混ぜて飲んだ人の血液中のリコピン量は、トマトジュースだけ飲んだ人より 4倍高いことが報告されています。トマトジュースだけ飲んでもほとんどリコピンは吸収されないという結果でした。
また、第53回日本ビタミン学会では、オリーブ油、サラダ油、シソ油、サフラワー油の4種類で、どの油脂がもっともリコピンの吸収を高めるか、動物での実験結果が報告されています。結果は、オリーブ油がもっともリコピンの吸収を高め、シソ油の1.5倍であることが報告されています。


4. リコピンサプリメントの黄金律(ゴールデンルール)
この研究でも、リコピンがオリーブオイル(油脂)に溶けて吸収されることが明らかにされました。リコピンだけでなく、脂溶性成分のビタミンA、ビタミンD、ビタミンEや、β-カロテン、フィトエン、フィトフルエンなどのカロテノイド成分は同様に油脂とともに吸収されやすいことがわかっています。こうした研究結果で示されたのは、「リコピンサプリメント」の製品設計ではオリーブオイル(油脂)が必須であること、リコピンはトマトジュースではほとんど吸収されないことですが、これまでフォーラムでお話しした通りです。
ところで、この共同研究をしたトマト食品メーカーには、第11回のフォーラムで紹介したリコピン美活習慣という名前の、錠剤で設計された「コラーゲンサプリ」があります。この会社には、同様に紹介しました(第10回フォーラム)が、リコピンVEという大変優れたリコピンサプリがあるのですが、コラーゲンを主原料として設計した錠剤サプリにリコピンを配合し、リコピンの冠で宣伝しているわけです。錠剤ですから、当然オリーブオイルも配合されません。こうした製品をリコピンサプリかのよう宣伝する姿勢は、トマト食品メーカーとして大きなギャップがあるといえ、大変残念だといわねばなりません。むしろ、専門メーカーとして、こうした研究を参考に、消費者がリコピンサプリを正しく選べるようにしてもらいたいわけです。ですから、この製品はコラーゲンの冠をつけるべき製品だということです。この他、第9回のフォーラムで紹介しましたが、デキストリンや麦芽糖、セルロース、キャンドルブッシュなどを主原料としたサプリにリコピンを配合し(当然、オリーブオイルも配合されていません)、リコピンダイエットと宣伝していますが、いずれも消費者を混乱させているだけです。消費者に対して正しい情報提供が求められるといえるでしょう。
リコピンの機能を生かすためには、リコピンとオリーブオイルを主原料として設計することが「黄金律(ゴールデンルール)」です。その設計で初めて、リコピンの機能やダイエット効果が期待できるといえるのです。

                                   (第17回 完)
posted by 高原裕一 at 18:32| ヘルス&ビューティ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

第16回 リコピンフォーラム 「リコピンのダイエット効果(2)―コエンザイムQ10」

第16回 『 リコピンのダイエット効果(2)―コエンザイムQ10 』

リコピンサプリメントでは、カロテノイド成分のリコピンやβ-カロテンだけではなく、コエンザイムQ10を配合して設計されているたサプリがあります。ダイエット効果の視点から、この設計を考えてみたいと思います。前回、ダイエットは「痩せる・便通を整える」ということではなく、身体機能や生理機能を若々しく、瑞々しく保つ(ウエルネス)こというお話をしました。

1. リコピンとコエンザイムQ10(ビタミンQ)
ダイエットでは、コエンザイムQ10という、エネルギー代謝(栄養素を酸素でエネルギーに変換する)微量成分が関係します。コエンザイムQ10という成分は、2000年に薬食区分見直し(厚生労働省)が行われるまで薬としての成分でした。今も、一部にこの成分を薬効とする薬(医師の処方薬)があります。
私たちの生命活動エネルギー(すべてのエネルギー)は、食物から摂り入れる栄養素と酸素が反応してつくられるエネルギーを利用しています。細胞のミトコンドリア(全身にある)というところではATP(アデノシン3燐酸)というエネルギー源がつくられますが、このATPは作られては壊され、また作るという繰り返しをしています。すべてのエネルギーは、この「ATPが合成された後、破壊・分解されるときに放出されるエネルギー」です。まるで、核分裂(原子爆弾)のようですが、体(細胞)では、この生化学反応を日夜休むことなく、生きている限り起きています。ですから、疲れがたまる、抜けないという人は、このエネルギー変換機能(ATPの合成機能)が低下していると考えられ、コエンザイムQ10(還元型)の摂取を考えてみる必要があります

コエンザイムQ10は、このエネルギー代謝プロセスに必須の微量成分なのです。ビタミンやミネラルは栄養素を分解、合成、代謝するための酵素を働かせる必須成分ですが、体ではつくられませんので野菜などから摂取する必要があります。一方、コエンザイムQ10は体でもつくられており、ビタミンではありませんが、ビタミンと同様の働きをもちビタミンQと呼ばれます。
ダイエットは、食生活で炭水化物、脂質、たんぱく質(3大栄養素)のバランスを見直すのが第一です。同時に、栄養素を分解、合成、代謝する酵素が重要な働きをします。酵素はたんぱく質(アミノ酸)の一つですが、酵素があっても機能しなければ(働かなければ)仕方ありません。また、酵素をつくる機能はエイジングで低下していきます。その酵素の働き、機能をコントロールしているのがビタミン、ミネラルやコエンザイムQ10など、補酵素とよばれる微量成分です。そして、この微量成分がダイエットに大きな関係をもっているわけです。
リコピン(カロテノイド)は、水溶性ポリフェノールが届かない細胞膜まで浸透して、活性酸素と反応(中和・消去)します。活性酸素と反応するとは、不安定な活性酸素と結合するということです。それによって活性酸素は安定した酸素に戻ります。それが抗酸化力、活性酸素の中和力(消去力)と呼ばれる反応です。活性酸素は早く消去しないとカラダ(細胞)を攻撃するようになりますが、コエンザイムQ10もリコピン同様に強力な抗酸化力をもつ成分です。コエンザイムQ10は酸素をつかって栄養素をエネルギーに変換するために働くため、活性酸素と戦うちからは強いわけです。
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2. ダイエットとコエンザイムQ10
リコピンは脂質代謝を改善し、脂肪の蓄積を抑制することでダイエットに役立ちます。では、コエンザイムQ10はどのように役立つのでしょう。コエンザイムQ10はビタミンやミネラルと同様の働きがあるとお話しましたが、ビタミンやミネラルは酵素の働き(特に、代謝)をコントロールします。ですから、栄養を摂っていても栄養素が効率よく代謝され、エネルギー変換できないと脂肪として蓄積するだけです。肥満(BMI25以上)の人がなかなか痩せないのは、代謝機能が低下しているのが原因であることが多いのです。ですから、「整腸、便通改善サプリメント」を摂ってもダイエットや肥満の改善につながらないのは、代謝機能を高めないとダイエットにならないことを示しているわけです。
ダイエットのとりくみでは栄養代謝をコントロールするビタミンやミネラル、コエンザイムQ10、繊維質など、主に野菜から補給するのが第一です。特に、肥満の人は、代謝を司るビタミンやミネラル、繊維質が圧倒的に不足しているのです
そして、栄養素が代謝されてエネルギーに変換されるためにATPが効率よくつくられる必要があります。このエネルギー変換で必須の成分がコエンザイムQ10です。エネルギー源になるATPがうまく合成されるために、細胞ではコエンザイムQ10がちゃんと働いている必要がありますATPがうまくつくられないとエネルギー不足につながり肥満の人が、疲れる、動けない、体が重いと訴え、さらに運動から遠ざかることに関係しているわけです。

3. 還元型コエンザイムQ10
コエンザイムQ10はエネルギー(ATP)をつくる必須の機能成分です。コエンザイムQ10は野菜やお魚、お肉に多く含まれま。ただ、微量であるため、疲労が蓄積したり、エネルギー産生が落ちたときは良質の天然サプリメントで補うことも必要です。
コエンザイムQ10は体のなかで酸化・還元反応を繰り返しますが、酸化型コエンザイムQ10はそのままでは機能せず、元されて初めて機能するコエンザイムです。疲労の蓄積やエイジング(加齢)で体内ではコエンザイムQ10が減少し、ATPの合成能力、酸化・還元機能も落ちています。ですから補給するときは必ず(酸化型でなく)「還元型」コエンザイムQ10を補給するようにしてください。これに関連し、健康な人の体内には還元型コエンザイムQ10が多く、高齢者や病気の人の体内には酸化型コエンザイムQ10が多いことが報告されています。コエンザイムQ10は、水溶性活性酸素、脂溶性活性酸素のいずれとも反応性(活性酸素の消去力)が高く、エネルギー変換効率(ATPの合成能力)を高め、ダイエットに必要な機能成分だといえるわけです。
                                         
(第16回 完)
posted by 高原裕一 at 17:52| ヘルス&ビューティ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月18日

第15回 リコピンフォーラム 「リコピンのダイエット効果(1)―天然カロテノイド」

第15回 『 リコピンのダイエット効果(1)― 天然カロテノイド 』

1. リコピンサプリで激ヤセ?!
ダイエットは健康や美容のため、老若男女にかかわらず大切なとりくみです。ただ、ダイエットと言いつつ「痩せる、便通の改善」目的ではダイエットにはなりません。「ダイエットに効果がある」と宣伝されているサプリが「整腸、便通を改善」するサプリであるなら、ダイエットのために摂る目的は見出せません。「整腸や便通の改善」のためにはもっと優れた食品や医薬品があり、効果も安全性も高いからです。ですから、若い女性がなぜ「激ヤセ」とか「〇ヶ月で△kg痩せた」などの宣伝で、そうした「整腸、便通改善」サプリメントを購入するのか、実は私にもよくわかりません。
ダイエットは @食生活を見直し、栄養バランスとカロリーを設計し直す、A基礎代謝を知り、カロリーコントロールできる身体活動(運動)をもつ、B基礎代謝を高め、過剰カロリーの脂肪蓄積を予防すること、それが基本的考え方です。「整腸や便通の改善」は、正しいダイエットで簡単に解決します。逆にいえば、「整腸、便通だけを改善してもダイエットにはならない」ということです。よく、サプリメントメーカーの宣伝サイトに「リバウンド」の言葉がありますが、正しいダイエットのとりくみではリバウンドはほとんど見られません。ダイエットは健康づくりです。身体的機能だけでなく、生理的機能を維持することによって体の若々しさ、瑞々しさを維持することです。ですから、老若男女ともダイエットのとりくみ(食生活改善と運動習慣)は大切なのです。

2. リコピンの機能を生かす製品設計
さて、トマトやスイカなどに含まれるリコピンは、天然物でもっとも強い抗酸化力をもつ脂溶性のカロテノイド成分です。脂溶性成分のため、なかなか水には溶けません。オリーブオイル(油脂)や加熱によって吸収が高まり、それがダイエット食の極みといわれる地中海料理です。地中海料理はトマトとオリーブオイル、魚介類などを基本とする日常の家庭料理で、地中海沿岸だけでなく、誰でも簡単にレシピに加えることができます。オリーブオイルは他の油と異なり、種ではなく実から油が摂られ、他の油脂と同様にカロリーは高いものの、脂肪になりにくいというn9系の脂肪酸(オレイン酸80%)です。
トマトをそのまま食べるとき、ジュースで飲むとき、いつもオリーブオイル(油脂)が必要です。特に、空腹時にトマトジュースを飲んでもリコピンはほとんど吸収されません。リコピンを生かすためにリコピンの性質を知ることが大切なのです。日本のトマト食品メーカーはトマトジュースでも最大手ですが、トマトジュースでリコピンは吸収されないとわかっていて、情報ページに 「朝、トマトジュースと牛乳を混ぜて飲むと吸収が高まります」と書いています。牛乳の乳脂肪がオリーブオイルの代わり?というのはちょっと疑問です。

リコピンによるダイエット効果で「激ヤセ、〇ヶ月で△痩せた」と表現できる効果はありません。一部のサプリでそうした宣伝をしていますが、そのサプリはオリーブオイル(油脂)すら配合していない、錠剤であることが共通しています。すなわち、リコピン(脂溶性カロテノイド)の性質を考えた製品設計がされていないのでリコピンの効果を期待することはできません。地中海料理を思い起こしてみてください。
そうしたサプリのほとんどは主原料が大量のデンプン成分(繊維質成分)であり、ソフトカプセルで製剤化できず錠剤にしているわけです。デンプンを生かす製品設計では、逆にリコピンを生かすことができない設計になります。また、このデンプンサプリはデンプンなど繊維質成分によるダイエット効果(整腸、便通の改善)を期待して設計されますが、その説明もまったくなく、まるでリコピンに「整腸、便通の改善」効果があるかのように宣伝していますが、こうした錠剤に配合されたリコピンは製品の効果にほとんど影響を与えていないといっていいでしょう。
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3. リコピン−カロテノイドの抗酸化力
それでは、リコピンのダイエット効果についてお話します。
リコピンのダイエット効果も活性酸素を中和するちから、抗酸化機能が中心です。この機能がさまざまな効果をもたらすのです。活性酸素とは紫外線や電子機器の電磁波、煙草、排気ガスなどの環境因子によって誘発される、毒性(酸化力)の強い不安定な酸素です。体の活性酸素を中和する酵素の産生や働きが低下したり、活性酸素が異常に増えると、中和できない活性酸素が体を攻撃するようになります。「酸化」は錆びることです。強固な鉄でも酸素にふれて錆びる(酸化)ように、私たちの体は(体内も)生きている限り、絶えず酸素にふれています。その一部の酸素が環境因子によって電子的に不安定な活性酸素となり、私たち自身を(細胞)を攻撃するようになるのです。
特に、活性酸素は酸素を運ぶ血液中で発生しやすく、コレステロールと結びつきやすいことが知られています。活性酸素がコレステロール(LDL)と結びつき、酸化LDLになるとアテローム性の動脈硬化を促進します。これに関連し、リコピンとビタミンEはその相乗効果によって、活性酸素とLDLの結合(LDLの酸化)を抑制し、アテロームの増殖を抑制するという研究報告があります。

さらに、コホート研究(疫学研究)でもさまざま報告されています。
米国では、ヒスパニック系白人女性の肥満率は35%、メキシコ系女性の肥満率は45%とされています。一方、10万人あたりの心臓病の死亡率は前者が243人、後者が182人、脳血管病の死亡率は45人と32人であることが報告されています。脳心血管病による死亡と肥満は相関するとされますが、この研究報告では逆相関しています。
この逆相関の理由として、メキシコ料理の影響が指摘されています。メキシコはトマトの世界的産地で、日常、トマト料理が多いわけです。米国に渡ったメキシコ人の家庭は伝統的なトマト料理(メキシコ料理)が多く、それが病気の発症を予防していると考えられています。同様の結果は、「地中海パラドックス」とよばれる地中海沿岸地域(イタリア南部・ギリシャ・スペインなど)からも報告されています(第2回フォーラム参照)。
さらに、天然カロテノイドの摂取量と内臓脂肪(ウエスト周囲)が逆相関するという研究報告があります(オランダ・ユトレヒト大学)。この報告では、カロテノイド成分のうち、特にリコピンとβ-カロテンの摂取量と相関が強いことが報告されています。また、リコピンなどの天然カロテノイドが、血清トリグリセリド(中性脂肪)を低下させ、脂肪の蓄積を抑えるという報告があり、リコピンの肥満予防の働きが注目されています

4. リコピンのダイエット効果 
リコピン(カロテノイド成分)には、脂質代謝を改善して脂肪の蓄積を低下させ(肥満を予防する)、LDLの酸化を抑制してアテローム性の動脈硬化を予防し、心脳血管系病の発症を予防するという効果が期待できます。これは、リコピンが血液をサラサラにするということです。上記の研究報告にあるように、メキシコ系女性の心脳血管系病の死亡率は肥満と逆相関し、白人女性を下回る結果ですが、地中海沿岸地域でも同様であり、トマトとオリーブオイルに大切なヒントがあるといっていいでしょう。
このように、「リコピンのダイエット効果とは脂質代謝の改善を通じ、ダイエット効果をもたらす」とわかります。そして、このダイエット効果を生かすためには、リコピンはオリーブオイル(良質の油脂、脂肪酸)と一緒に摂ることが鉄則と言えます。さまざまな研究結果から、オリーブオイルのない錠剤サプリでは脂溶性カロテノイド(リコピン)を生かすことができないことがわかっています。
ですから、リコピンサプリメントは、このリコピンの機能や吸収を考えて正しく製品設計されることがもっとも大切なのです。
                                          (第15回 完)
posted by 高原裕一 at 14:06| ヘルス&ビューティ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月16日

第14回 リコピンフォーラム 「リコピンの美白効果−美肌・美容の研究」

第14回 『 リコピンの美白効果−美肌・美容の研究 』

天然カロテノイド、リコピンはさまざまの効果が期待されます。このフォーラムはリコピンの最新研究をご紹介していますが、女性にはもっとも気になる美白・美肌効果について世界の研究をご紹介します。

1. リコピンの美白効果―美肌・美容の研究
リコピンの機能と美白・美肌・美容に関連し、世界ではさまざまな研究成果が報告されています。
@お肌の「シミ、シワなどをつくる原因の80%は紫外線のしわざ」であることはご存知だと思います。このフォーラムでも、イギリスBBCの報道(イギリス皮膚科学会報告)をご紹介しました(第3回フォーラム)が、オリーブオイル+トマトペースト(リコピン16mg)55gを3ヶ月(12週)摂った人は紫外線による紅班(日焼け)が30%低下したというマンチェスター大学(イギリス)の研究報告があります。これはリコピンの抗酸化力、すなわち活性酸素の中和能力を示す成果です。
A同様に、ドイツのジュッセルドルフ大学の研究報告では、オリーブオイル+トマトペースト(リコピン12g)40gを2ヶ月半(10週)摂った人はトマトペーストを摂らない人と比べて紅班(日焼け)が40%低下したと報告されています。
Bニュージャージー大学、ボストン大学(いずれも米国)などでも同様に、リコピンが紫外線UV-Bが誘発する紅班形成を抑制したという研究報告があります。
C日本では徳島大学から、リコピンとビタミンEの同時摂取が紫外線による紅班を予防し、過酸化脂質の合成を抑制したという研究報告があります。

@ABはライコレッド社のLyc-O-Mato(天然トマトのβ-カロテン・フィトエン・フィトフルエン・トコフェロールを含む複合リコピン)の研究報告 Cはカゴメ社のトマト大学の研究報告

美白・美肌という視点で、リコピンの抗酸化力は紫外線が誘発する活性酸素による紅班(日焼け)やコラーゲンの破壊、脂質の酸化を予防し、メラニン(色素)の過剰産生を抑え、シミ・シワの形成を防ぐ働きです。ですから、リコピンの美白力とは、白くするというよりも、黒くならないという自然のちからといえるでしょう。
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2. リコピンとエイジングケア―飲む化粧品
紫外線の降下線量(特にUV-B)は一昔前の1.5倍といわれ、夏の日焼け(日光浴)が推奨されることはなくなりました。10年ほど前にオゾンホールが確認された南半球で皮膚がんの多発が報告されていますが、日本でも皮膚がんは増加しています。紫外線は電磁波で、毒性の強い活性酸素(重篤な一重項酸素)を誘発します。紫外線が誘発する活性酸素で表皮に紅班(日焼け・ヤケド)ができ、それを防御するためにチロシナーゼという酵素が活性化し、メラニン(色素)を産生します。そして、真皮ではコラーゲン組織(たんぱく質)が破壊され、脂質の酸化(過酸化脂質)を引き起こします。表皮には紫外線と戦った(防御)メラニンの残渣、いわば戦いの跡がシミになって残るわけです。真皮ではコラーゲン(たんぱく質)が破壊され、シワになって残ります。ですから、シミやシワというのは活性酸素との戦いの跡(生体防御)と考えることができます。

リコピンの抗酸化力は@紫外線による紅班(日焼け・ヤケド)をの形成を予防し、Aチロシナーゼ活性を抑えます。この機能は、紫外線が誘発する活性酸素とリコピン結合し(中和・消去)することで紅班(日焼け)形成を抑え、その結果、チロシナーゼ活性を抑えるという働きです。上記の研究でも、リコピンが紅班(日焼け)形成を予防すること、活性酸素を中和する機能(抗酸化力)が報告されています。このリコピンによる美白・美肌への機能は、一部の合成化粧品にあるような美白成分とは異なります。
白くするというより、黒くならないように防御する自然の働きですから合成成分のような強い美白・美肌効果はありません。

3. リコピンの抗酸化力を健康に活かす
活性酸素は電子的に不安定な酸素が安定しようと(電子を求め)して細胞を攻撃するようになります。リコピンは自らの電子を活性酸素に渡し、自らは酸化します(酸化還元反応)。この反応が活性酸素の中和力(消去力)、抗酸化力とよばれます。いわばリコピン自らが身代わりとなって活性酸素の攻撃を防いでいるわけです。リコピンの抗酸化力が強いということは、活性酸素との反応力―いわば、活性酸素を受け入れるちから―が強いということです。
リコピンは天然物(野菜・果実)でもっとも強い抗酸化力をもつ(β-カロテンの2倍以上、ビタミンEの100倍以上)ことが研究によって明らかになっています。
私たちの体内でも活性酸素を中和する酵素(SODやカタラーゼ、グルタチオンなど)がつくられますが、紫外線や排気ガス、激しい運動、電磁波などが誘発する活性酸素を十分に中和できません。そのため、野菜や果実の抗酸化成分によって体内の抗酸化力を高めることが大切になります。「病気の発症や老化は活性酸素が原因」という専門家(医師)もいます。酸素を使って栄養素をエネルギーに変換する生物(人間)は、この活性酸素から逃れることはできません。
食生活では活性酸素を中和するビタミンCやビタミンEなどのビタミン成分、リコピンやβ-カロテン、β-クリプトキサンチンなどのカロテノイド成分を多く含む野菜や果実を意識して摂るようにしましょう。こうした機能成分をサプリメントで補給する場合、合成サプリメントではなく天然成分で吸収を考えて設計されたサプリメントを選ぶのが大切です。リコピンサプリではオリーブオイルの配合が必須で「黄金律(ゴールデンルール)」ですが、これはリコピンを吸収し、抗酸化力を生かすためにいうまでもありません。
                                         
(第14回 完)

posted by 高原裕一 at 02:11| ヘルス&ビューティ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月15日

第13回 リコピンフォーラム 「リコピンサプリを選ぶ(3)−製品評価」

第13回 『 リコピンサプリを選ぶ(3)―製品評価 』

前回はリコピンサプリメントを選ぶポイントを解説しましたが、今回は製品情報サイトを参考にしてリコピンサプリメントを評価したいと思います。 1)製品設計と 2)情報提供の二つの視点から評価します。前回の選ぶポイントとあわせてご覧いただくと理解が深まると思います。

1. 製品設計−主原料@リコピン Aオリーブオイル B副原料 C添加物 D形状
【評価ポイント】
@主原料と配合量を評価します。20ポイントは主原料としてではなく、配合されただけの製品です。
Aオリーブオイル(油脂)の配合と量を評価します。0ポイントは配合されていないことを示します。
Bリコピンサプリとしての製品設計、リコピンの機能を高める副原料の配合を評価します。
C添加物は使用されている種類を評価します。
D形状がソフトカプセル(SC)かどうか、ソフトカプセル100、錠剤10で評価します。形状はリコピンサプリに必須の油脂(オリーブ油)を配合しているかに関わります。
表1はブルーの網掛けが80ポイント以上、イエローの網掛けが20ポイント以下です。

リコピンサプリメントは、リコピン(天然カロテノイド)の優れた機能を摂るための製品設計」がもっとも大切です。そのため、まず主原料がリコピンで、リコピンの吸収を高めるオリーブ油(油脂)の配合が必須(黄金律)となります。また、形状ではオリーブ油が常温で液体のため(融点が低い)、錠剤では製品設計できず、ソフトカプセルを用いる必要があります
リコピンEQとリコピンVE、CoQ10&リコピンの3製品は、主原料がリコピンとオリーブ油、さらにビタミンEを配合し、ソフトカプセルで製品設計されているのが共通であり、リコピンサプリメントの「黄金律(ゴールデンルール)」に従っていることがすぐにわかります。特に、リコピンEQの製品設計はリコピンの活性を高めるファミリー成分、フィトエン・フィトフルエン(いずれもカロテノイド成分)やビタミンEなどを含んだ天然トマト成分Lyc-O-Matoリコピンを採用し、リコピンの機能を高める工夫がされていることがわかります。また、リコピンEQとCoQ10&リコピンでは、ダイエットに大切なエネルギー代謝を高めるコエンザイムQ10が配合されているのが共通しています。
こうした製品設計からわかるように、リコピンサプリメントといえる製品はそれほど多くありません。リコピンサプリとして設計されていないデキストリンなどの繊維質成分(デンプン)を主原料とし、錠剤で設計されている「デンプン系サプリメント」がリコピンサプリメントかのように宣伝されており、消費者を混乱させています。こうした製品は、リコピンを配合しただけの製品であり、オリーブ油もありませんから、リコピンを摂るサプリメントではないことがわかります。
こうした錠剤サプリのうち、リコピン美活習慣に「植物油」が配合されています。ただ、これはリコピンVEに配合されたオリーブ油ではありません。おそらく錠剤でも適応できる飽和脂肪酸系(常温固形)油脂と思われます。もう一点、トマト13-oxo-ODAという製品の原材料表示には疑義、不透明さがあります。これに関して 2.情報開示でお話します。
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2. 情報開示−@原材料 A成分 B配合量 C製品説明 D注意喚起
【評価ポイント】
@原材料が表示されているかどうか評価します。
A機能成分が表示されているかどうか評価します。20ポイントは一部表示です。
B機能成分の配合量が表示されているかどうか評価します。20ポイントは一部表示です。
C製品説明がわかりやすいかどうか評価します。20ポイントは主原料に関する説明がないものです。
D注意喚起では必要な注意情報が表示されているかどうか評価します。
表2はブルーの網掛けが80ポイント以上、イエローの網掛けが20ポイント以下です。

前回もお話しましたが、「製品情報は製品の一部」である、すなわち情報も
製品であるということです。これは、消費者が正しく製品を選ぶために正しい情報が提供(開示)される必要があるからです。この情報開示は、法律上の情報提供義務(表示義務)にとどまらず、自社製品について消費者にわかりやすく説明する姿勢が求められます。
原材料名はすべての製品で表示されています。注意喚起も多くで表示されていますが、2製品で表示がありません。一方、それ以外の製品情報に関しては、メーカーの情報開示姿勢に大きな差が見られます。
リコピンEQとリコピンVE、リコピン美活習慣の3製品は、消費者が選ぶための情報がほぼ表示されていますが、CoQ10&リコピンとトマト13-oxo-ODAでは、注意喚起情報がありません。また、13-oxo-ODAと生酵素とトマト、および錠剤系サプリでは(リコピン美活習慣を除き)、成分、配合量情報と製品説明がほとんど見当たりません。こうした企業の情報提供の姿勢は課題があるといえます。また、リコピン以外に多くの原材料が配合されている製品は「リコピンサプリとして、なぜその原材料が必要なのか」、「リコピンとどのような相乗・相加効果を期待しているのか」について説明がありません。さらに、原材料名の表示しかなく、成分の配合量がわからないことも大変気になり、これも問題があるといえるでしょう。
メーカーは自社製品を消費者が理解できるよう説明する義務があります。特に「デンプンサプリ」として設計されたと考えられる錠剤サプリ系は、リコピンよりデキストリンや麦芽糖、セルロースなどの主成分に関する情報が重要ですが、その説明はまったくありません。もっとも重要な情報がないわけですから、これでは消費者がこの製品を選ぶ(判断する)ことができません

また、トマト13-oxo-ODAという製品では、リコピンの情報より13-oxo-ODAのダイエット効果を説明しています。ところが、成分情報に13-oxo-ODAの表示(情報)はありません。原材料情報はリコピンエキス(Lyc-O-Mato)とサフラワーオイルが表示されていますが、13-oxo-ODAに関する情報はどこにもありません。ですから、「13-oxo-ODAが配合されているのかどうか疑わしい」わけです。リコピン美活習慣は、リコピンの美容効果を表示(宣伝)しつつも、激ヤセなど、やせる効果が期待できるわけではないという情報があります。このメーカーはトマトリコピンを研究していますので、美容とダイエット効果を表示(宣伝)する半面、良心(?)に従って情報提供しているようです。それ以外のメーカー情報はリコピン効果とはいえない「激ヤセ、〇kg痩せた」など、オーバートーク(宣伝)が目立ち、消費者が正しく選ぶための製品説明、情報はほとんどない、広告宣伝サイトになっています。
リコピンサプリといえるリコピンEQ、リコピンVEはほぼ満足できます。それ以外のリコピンダイエットと宣伝する(共通するのは偶然でしょうか)錠剤系サプリは製品の情報開示に課題があるといえます。ただ、リコピンVEと同じメーカーのリコピン美活習慣は満足できるレベルになっています。
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3. 総合評価(まとめ)
表3は
ブルーの網掛けが各400ポイント以上、イエローの網掛けが各300ポイント未満です。

リコピンサプリメントを正しく選ぶ二つの視点
があります。
まず、「リコピン(カロテノイド)の機能成分を正しく知る」ことが大切です。リコピンは天然成分ではもっとも強い抗酸化力(ビタミンEの100倍)をもつ天然機能成分であり、がん予防、生活習慣病予防に関する多くの研究報告があります。リコピンの抗酸化力は、紫外線が誘発する活性酸素(一重項酸素)でできるシミ、しわ、光老化などを予防し、それが美容・美肌・美白につながります。また、活性酸素によるコレステロール酸化(酸化LDL)を予防し脂質代謝を高め、正しいダイエット(便通改善、整腸ではありません)に役立ちます。しかし、「激ヤセ、〇ヶ月で△kg痩せた」などの効果はリコピンサプリには期待できません。錠剤サプリ群でリコピン美活習慣だけがそうした表現をしていないとお話しましたが、トマト専門メーカーとしてわかっているのでしょう。

二つめの視点は、「リコピンという機能成分を生かすための製品設計」
が重要であることです。
リコピンは脂溶性(油に溶けるが、水には溶けない)天然成分で、オリーブ油(油脂)を配合して設計することが必須(黄金律)です。ですから、デキストリンやコラーゲンを主原料にし、オリーブ油を配合しない錠剤系サプリをリコピンサプリと考えることはできないのです。リコピンを配合しただけのサプリは、リコピンサプリメントとして製品設計されていないということです。
こうした視点から、リコピンEQやリコピンVE、CoQ10&リコピンの3製品は、リコピン・オリーブオイル・ソフトカプセルというゴールデンルール(黄金律)に従って設計されている「リコピンサプリメント」であることがわかります。同時に、リコピンサプリとデキストリンサプリ、あるいはコラーゲンサプリの違いもわかると思います。ですから、サプリメントを摂る目的がリコピン成分なのか、デキストリンや麦芽糖などのデンプン成分なのか、コラーゲンなどのアミノ酸成分なのか、目的を自分で調べ、その目的にあうサプリメントを選ぶことが大切になるわけです。
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                                           (第13回 完)
posted by 高原裕一 at 02:34| サプリメント&健康食品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月12日

第12回 リコピンフォーラム 「リコピンサプリを選ぶ(3)−選ぶポイント」

第12回 『 リコピンサプリを選ぶ(3)−選ぶポイント 』

リコピンサプリメントの選び方について今回から2回にわたりポイントを解説します。1)から順番に読んでいくと、リコピンサプリメントの選び方がわかります

1. 主原料(主成分)がリコピン(トマトエキス)である
リコピンサプリメントは、主原料(主成分)をリコピンで製品設計することが基本です。主原料をリコピン以外で設計したサプリはリコピンサプリ(リコピンを摂るサプリ)ではありませんデキストリン(デンプン)やコラーゲンを主原料として設計したサプリにリコピンを加え、加えたリコピンの名称の製品もありますが、それは「リコピンサプリメント」といえません。

2. オリーブオイル(または同質油脂)が配合されている
リコピンサプリメントはリコピンの機能を健康維持に生かすことを目的に製品設計します。そのため、脂溶性成分であるリコピンの溶解、吸収を考え、必ずオリーブオイルを配合することが必須です。この油脂はオリーブオイルが好ましいのですが、不飽和脂肪酸系の良質油脂でもいいでしょう。

1)と2)はリコピンサプリメントの製品設計で必須要件(黄金律)です。いずれかが満たされない場合、リコピンサプリとはいえません。すなわち、リコピン(天然カロテノイド)の機能を生かす目的で設計されたサプリメントではない」ということです。1)と2)は、リコピンサプリの製品設計でセットとなる主原料といえます。

3. リコピンの機能を高める副原料(副成分)が配合されている
リコピンを主原料としたリコピンサプリで、リコピンの機能を高め、補完するのが副原料
です。ですから、副原料はリコピンの機能や相乗効果を高める材料が選ばれます。サプリのなかに主原料のリコピンの機能と関係しない副原料(成分)を配合している製品もありますが、リコピンサプリメントの製品設計としてはきわめて疑問だといえます。
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4. リコピンの性質を考えた形状設計(ソフトカプセル)である
リコピンサプリは固形形状の錠剤では製品化できません。 2)でリコピンサプリはオリーブオイルの配合が必須であるというお話をしましたが、錠剤ではオリーブオイルを配合できませんので、リコピンサプリはソフトカプセル形状で設計することが必然となりますですから、脂溶性成分のリコピンとオリーブオイルをセットで配合するためにソフトカプセルで設計する−黄金律であることを知っておきたいことです

5. 添加物は、何が、どれだけ使われているか
リコピンサプリに限らずですが(薬でも)、配合成分の安定性、品質維持を目的に配合するのが食品添加物です。ただ、添加物の種類によって成分の溶解を妨げたり、吸収を遅らせたり、変性させたり、アレルギー性があったりします。そのため、成分はもちろん、配合されている食品添加物の特性を知って選ぶことも大切になります。ここでは、日本食品添加物協会の情報サイト(http://www.jafa.gr.jp/)をご紹介しますのでぜひ利用してください。

6. メーカーが、責任をもって情報提供している
「製品の情報は製品と一体」
です。なぜなら、消費者はメーカーが提供している製品情報を信頼して選ぶのが一般ですから、メーカーが責任ある情報を提供することが義務になります。製品と情報が一体で消費者に提供されること」が必要で、情報提供に関しては法律(JAS法・食品衛生法・健康増進法・景品表示法など)でメーカーに情報提供義務が課されています。また、製品ラベルに表示された情報は実際に手元に届くまで消費者にはわかりません。そのため、メーカーは情報サイトなどを通じ、消費者に情報提供する義務があるのですところが、メーカーの情報サイトは広告宣伝だけ、肝心の製品情報がないサイトがあるわけです。そうした広告宣伝だけ、製品情報がないメーカーの製品は購入しないのが無難です。

7. 情報サイトに製品を選ぶ情報が掲載されている
6にも関連し、食品は(サプリメントも)法律で原材料名や添加物、賞味期限、保存方法、栄養成分などの情報提供が定められ、製品ラベルなどに表示されます。通信販売は消費者が実際に製品にふれて(見て)選ぶことがありませんので、メーカーは消費者が正しく判断できる情報を提供し、説明する義務があります特に、主原料として「デキストリン」や「コラーゲン」で設計した「疑似リコピン系サプリ」では、肝心の主原料に関する成分情報が見受けられません。なお、景品表示法は虚偽広告・誇大表示、消費者を誤認させる情報や広告宣伝を禁止しています。

以上、他のサプリメント選びでも共通する大切なポイントを含んでいます。自分でも原材料や成分、添加物などをよく確認し、目的にあった、安全で安心できるサプリメントを選ぶようにしましょう。何より、健康のために摂る食品(栄養補助食品・健康食品)です。選ぶときは十分注意したいものです。
                                          (第12回 完)
posted by 高原裕一 at 12:51| サプリメント&健康食品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月10日

第11回 リコピンフォーラム 「リコピンサプリを選ぶ(2)−製品情報を知るB」

第11回 『リコピンサプリを選ぶ(2)−製品情報を知るB 』

リコピン系サプリメントには、リコピンが配合されていてもリコピンそのものでなく、他の配合成分との相乗効果を期待して製品設計されるサプリメントがあります。ここでは、情報サイトからそうした製品を俯瞰します。

1. リコピン美活習慣
リコピンVEの製品がある会社が女性を対象に設計したサプリメントのようです。この製品はリコピンの名称が冠されていますが、夜スリムトマ美ちゃんやトマピンなどと同様、「リコピンサプリ」としてではなく、コラーゲンサプリとして設計され、そこにリコピンも加えただけという美容サプリメントとして宣伝されています。
さて、原材料表示では、主原料となっているコラーゲンペプチドが圧倒的配合量(1,000mg)であり、このサプリがリコピンVEとは異なった「コラーゲンサプリ」であることがわかります。コラーゲンペプチド(1,000mg)、大豆胚芽抽出物(大豆イソフラボン15mg)、ビタミンE含有植物油、結晶セルロース、ビタミンC、トマトリコピン(15mg)、ショ糖脂肪酸エステル、微粒酸化ケイ素、ヒアルロン酸(5mg)、加工デンプン、グァーガム(一部ゼラチンを含む)が原材料で、アレルギー表示対象原料は大豆、ゼラチンとされています。()は成分量です。
コラーゲンはたんぱく質(アミノ酸)です。「私たちの体はたんぱく質と核酸でできている」、そう言った科学者がいますが、体をつくる大切な栄養素がアミノ酸(たんぱく質)です。

この製品はコラーゲンを主体に設計されているサプリですが、結晶セルロースや加工デンプンなどの繊維質成分を配合し、油脂は「オリーブオイルではなくビタミンE含有植物油」であるなど、前回のフォーラムでリコピンサプリの草分けと表現したリコピンVEとは製品設計が大きく異なっていることがわかります。
このように、この製品はリコピンVEのような「リコピンサプリ」としてでなく、「コラーゲンサプリ」として製品設計されているのですが、製品名にコラーゲンを冠さず、リコピンを冠したというのは夜スリムトマ美ちゃん同様、消費者の判断を歪めることにつながりかねず、きわめて問題だといえます。トマト食品メーカーのこうした情報提供の姿勢は改善が必要だといえるでしょう。
この製品は、夜スリムトマ美ちゃんやトマピンの主原料であるデキストリンをコラーゲンに変えた「コラーゲンサプリ」として考えることが適切であり、やはり同様に「整腸・便通改善」を目的とするダイエット系サプリと考える必要があります。ですから、リコピンサプリとして分類はできません。
製品情報は基本的に開示されていますが、一部にリコピンVEのようには明確ではないところがあります。なお、リコピンVEに配合された油脂はオリーブオイルですが、この製品は「植物油」とだけ表示されていますから、油脂の質が落ちていると思われます。油脂を「△△植物油」とだけ表示するのは、消費者にその原料を明らかにしたくないわけですから、そのほとんどは低質油脂と考えてもいいでしょう。また、主原料のコラーゲンペプチドに関する詳しい説明は見当たりません。夜スリムトマ美ちゃんなどと同様、消費者への情報提供のあり方には改善が必要です。
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2. リコビオ
まず、コラーゲン・還元麦芽糖水飴・ケフィアパウダー・L-シトルリン・乳酸菌(殺菌)・クラチャイダム・トマトリコピン・粉末セルロース・カラメル色素・ゼラニウムディエルシアナム抽出物・二酸化ケイ素・ステアリン酸カルシウム・ビタミンB1・B2・B6・シェラックが原材料として表示されています。そして、ビタミンB1/B2/B6が栄養基準値を満たす配合量で設計され、この製品は栄養機能食品とされています。
この製品は、原材料の初めにコラーゲン・還元麦芽糖と表示されており、「リコピンサプリ」として製品設計されたわけではないことを示しています。リコピンの吸収を高めるために必要なオリーブオイルは配合されていません。トマトサプリリコビオという言葉で宣伝されていますが、選ぶときには「コラーゲンサプリ」であることを理解して選ぶことが大切です。
こだわる女性の美スリムサプリ、リコピン×乳酸菌×コラーゲン×ブラックジンジャー(黒しょうが)と宣伝されていますが、原材料の配合量がわからないことは、夜スリムトマ美ちゃんなどと同様で、さらに成分の詳しい説明もありません。
このサプリメントは、コラーゲンや麦芽糖、乳酸菌、シトルリンなど、繊維質成分やアミノ酸によるダイエット効果を期待して設計されていることはわかると思います。リコピンが配合されていても、肝心の油脂(オリーブオイル)がありませんから、あまり機能的な意味はないともいえるでしょう。情報サイトは原材料に関する情報が不足し、この製品を「選ぶための情報がない情報サイト」になっています。この製品も「コラーゲンサプリ」ではなく、「リコピンサプリ」の言葉で宣伝されていますが、やはり消費者に対する情報提供のあり方は改善が必要だと思われます。


3. トマトのちから
この製品はリコピンサプリではありませんが、トマトの果皮に含まれる「ナリンゲニンカルコン」という、ポリフェノール成分をサプリメントにしたという製品です。トマト成分のポリフェノール(水溶性成分)というのは、リコピンなどのカロテノイド(脂溶性成分)と異なり、新鮮であり、ここであわせてご紹介したいと思います。
情報サイトに、この成分がトマトの果皮に含まれる成分で、果皮を捨ててしまうジュースやケチャップで摂ることができずトマトの厚い果皮が外からの刺激や攻撃から守っている成分とされ、「この製品もトマトの果皮と同じように外からの刺激や攻撃から守ってくれる成分です」(開発担当:芳村峰花さん)と書かれています。
ほとんど意味のわからない表現なので、問題はありますが、なんとなくよさそうなイメージだけはあります。トマトのポリフェノール成分を生かした製品設計に期待し、「ナリンゲニンカルコンの成分情報」を読むために「栄養成分アレルギー表示」をクリックしてみましたが、そのページは現れません。結局、ここに書いたこと以外の製品情報はありません
大変残念なことで、このサプリを「選ぶための情報がない情報サイト」になっていました。一方、夜スリムトマ美ちゃんやトマピン、リコピン美活習慣などのように、製品設計と異なる宣伝広告はありません。情報不足を解決する必要がありますが、今後はトマト成分のポリフェノール成分がカロテノイド成分のように評価されるのかもしれません。
                                        (第11回 完)
posted by 高原裕一 at 19:15| サプリメント&健康食品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月09日

第10回 リコピンフォーラム 「リコピンサプリを選ぶ(2)−製品情報を知るA』

第10回 『 リコピンサプリを選ぶ(2)−製品情報を知るA 』

がんや脂質代謝異常症など、生活習慣病を予防するトマトやスイカの天然カロテノイド成分、リコピンを主原料として製品設計されるリコピンサプリメントは、 リコピンの吸収を高めるオリーブオイル(油脂)の配合が必須(黄金律)です。前回に引き続き、製品設計や原材料情報、成分情報をもとにリコピンサプリを俯瞰したいと思います。

1. リコピンVE
この製品は、リコピンサプリメントの草分けともいえる製品です。ビタミンEを20mg配合し、栄養機能食品(ビタミンE)としているのが特長で、製品名は「リコピン・ビタミンE含有食品」です。原材料情報はオリーブオイル・ビタミンE含有植物油・ゼラチン・トマトリコピン・グリセリン・乳化剤(大豆を含む)とあり、さらに成分情報は栄養成分表示に加え、リコピン20mg、ビタミンE が栄養素等表示基準値(8mg)を超える20mgが配合されていること、アレルギー表示対象原料も表示されています。
こうして、製品設計に関する情報が情報サイトに提供されていることが、いわば「デンプンサプリ」を「リコピンサプリ」と宣伝している情報サイトと基本的に異なっています。メーカーが責任をもって提供する情報サイトで、この製品がオリーブオイルとビタミンE、リコピンを主原料とし、黄金律(ゴールデンルール)に従って製品設計されたリコピンサプリであることが理解できるわけです。
一方、激ヤセ」とか、「Before&Afterなどの写真」はこの情報サイトにはなく、また、トマト成分の研究情報がトマト大学というサイトにまとめられていますが、そこにもそうした研究報告はありません。このことは、いわば「デンプンサプリ」に配合されているリコピンには激ヤセ効果があって、この製品にはそうした効果がないということでしょうか。もちろん、そうではありません。リコピンが脂質代謝を高めるという
研究報告はありますが、激ヤセ」と表現できる研究結果はないわけです。ですから、消費者に誤解を与える類似表現をしていないわけです。

なお、ゼラチンはソフトカプセル(被包剤)の成分原料です。この製品は、リコピンの機能を高めるために必須のオリーブオイルが配合され、リコピンサプリとして正しく製品設計されていることがわかります。このように、選ぶために必要な情報、製品設計の情報がきちんと表示されています。もし言うなら、この製品の主原料の一つであるオリーブオイルの配合量が表示されていればもっとわかりやすいでしょう。オリーブオイル(オレイン酸)はこのサプリで必須の栄養機能成分だからです
このように、消費者が選ぶ(判断する)ために必要な情報をきちんと提供している情報サイトがあるわけです。ですから、リコピンサプリを選ぶための情報サイトのように見せかけて、そこに選ぶための情報がない(開示されていない)というサイトの奇妙さを理解できることと思います。

2. リコピンEQ
この製品はリコピンとオリーブオイル、ビタミンE、還元型コエンザイムQ10を主原料として製品設計されたことが情報サイトでわかります。この製品設計はリコピンVEと似ていますが、コエンザイムQ10を配合していることが異なります。原材料表示はトマト抽出エキス(リコピン含有)・ゼラチン・還元型コエンザイムQ10(ユビキノール)・オリーブオイル・グリセリン・カラメル色素・ミツロウ・乳化剤・ビタミンEとされ、製品名は「トマトリコピン含有食品」です。
さらに製品情報ページには成分情報が開示され、Lyc-O-Matoリコピン20mgのほか、フィトエン、フィトフルエンなどのカロテノイド成分6mg、ビタミンE 10mg、オリーブオイル30mgを配合し、やはり黄金律(ゴールデンルール)に従って製品設計されたことがわかると思います。オリーブオイルの配合量もきちんと表示されています。
Lyc-O-Matoリコピンは世界の食品会社でもっとも信頼されているリコピン(デルモンテ社、スターバックス社など)ですが、ヤセなどの表示(宣伝)がないのはリコピンVEと同様です。Lyc-O-Matoリコピンは世界最大のリコピンメーカー(ライコレッド社)の研究で生まれた、リコピンを活かす複合天然カロテノイド成分です。
さて、この製品は還元型コエンザイムQ10を配合していますコエンザイムQ10は体内でも産生されますが、エイジング(加齢)で減少していくビタミン類似成分です(ビタミンQともよぶ)。コエンザイムQ10は疲労と老化に関わるため、エネルギー産生やエネルギー代謝を維持することを目的に配合されているわけです。
リコピンは天然食品でもっとも強い抗酸化力(β-カロテンの2倍以上、ビタミンEの100倍以上)がありますが、コエンザイムQ10も脂溶性・水溶性の両者の活性酸素を中和・消去する抗酸化成分です。特に、この製品に配合されたコエンザイムQ10は、旧来の酸化型でなく、最先端の還元型のため体内で機能を発揮します。また、コエンザイムQ10は発酵によって生みだされる天然の成分です。
ただ、配合されているビタミンE(10mg)はもう少し配合量を高めてもいいかもしれません。ビタミンEを一日8mg以上配合する製品は栄養機能食品として認められますので、この製品も栄養機能食品と考えてもいいでしょう。栄養機能食品に関しては、最大手のサプリメントメーカーもビタミンEを55mg配合している製品を栄養機能食品とは表示していません(栄養補助食品)。栄養機能食品表示は定められた基準値を満たした場合、届け出によって表示できますが表示はメーカーの任意です。
このように、リコピンEQはリコピンサプリメントとしてリコピンの吸収を高めるオリーブオイルがしっかり配合され、還元型コエンザイムQ10とビタミンEを加えて製品設計されています。リコピンVEと同様、リコピンとビタミン系サプリ(コエンザイムQ10はビタミン系成分)といえます消費者が選ぶ(判断する)ための製品情報もわかりやすく表示されています。
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3. トマト13-oxo-ODA
この製品にはリコピンの名称はなく、京大農学研究科・河田照雄教授らの研究グループが2012年2月に発表した、トマト成分13-oxo-ODAをブランド名に冠し、製品名は「トマト抽出(カロテノイド)加工食品」です。リコピンの名称は大きく表示されていませんが、原材料はサフラワーオイル・ゼラチン・トマトリコピン・グリセリン・ミツロウと表示されていて、栄養成分表示ではナトリウム表示の後、カリウム0.3mg、鉄0.1mgと表示があります。
成分表示に関連しては、「トマトジュース50本分と同様の13-oxo-ODAを含有、原料に使われているリコピンリッチには100g中20mgも含まれています」
という情報があります。また、この製品もリコピンEQと同様に、Lyc-O-Matoリコピンを主原料で設計され、Lyc-O-Matoリコピンの抗酸化力もほかのリコピン成分と比較し、グラフで掲載されています。この製品に配合された油脂はオリーブオイルではなくサフラワーオイルであることが表示されていますが、この製品の主原料であるLyc-O-Matoリコピンの副成分(フィトエン・フィトフルエン)や、ブランド名にした13-oxo-ODAの成分情報がどこにも見当たりません。
この製品名(ブランド名)の13-oxo-ODAについてはこのフォーラムで解説しました(第4回)が、この13-oxo-ODAというトマト成分は京大・河田教授らによって発見され、脂質代謝を高めることが動物実験(マウス)で明らかにされた成分です。13-oxo-ODAは脂溶性成分(脂肪酸)で、リコピンとは別のトマト成分(脂肪酸)です。この製品の情報サイトには13-oxo-ODAの河田教授らの研究が紹介され、ライコレッド社等の臨床治験を元に数多く研究が進められていますと書いてありますが、13-oxo-ODAを成分とした表示や成分情報そのものもなく、この製品に配合されているのかどうか疑問が残ります。
ところが、「
わたし、最近太ったかも・・・今話題の成分13-oxo-ODAがダイエットをサポート」と、女性の写真とともに宣伝されています。そのため、成分情報と宣伝広告に不一致がある情報サイトになっています。
この製品に13-oxo-ODAというトマト成分が配合されているのでしょうか。配合されていれば成分表示されるわけですが、何か他の原因や特別な理由があるのか、それも情報サイトからはわかりません。

4. CoQ10&リコピン
リコピン、オリーブオイルを主原料に、CoQ10(コエンザイムQ10)が配合されたリコピンサプリメントです。このサプリはリコピンEQに近い考え方で設計されているのがわかります。原材料では、オリーブオイル・トマト濃縮エキス(リコピン含有)・コエンザイムQ10・ゼラチン・ミツロウ・グリセリン・ビタミンE・カラメル色素・環状オリゴ糖と表示され、栄養成分と成分情報にはコエンザイムQ10 6mg、リコピン 8mgと表示されています。オリーブオイルの配合量は表示されていませんが、黄金律(ゴールデンルール)に従って設計された製品であることがわかります。また、ビタミンE は30mgと表示され、リコピンVE(20mg)、リコピンEQ(10mg)と同様、栄養機能食品の基準値8mgは超えていますが、栄養機能食品とされていません。
ただ、リコピンの多くの研究報告で一日摂取量を15mg〜20mgとされるリコピンの配合量(8mg)やコエンザイムQ10の配合量(6mg)が少ないこと、 コエンザイムQ10も旧来の酸化型だと思われること(還元型の表示がありません)などから、この製品設計がやや古い基準であることは否めません。また、この製品もリコピンVE、リコピンEQと同様、リコピンとビタミン系のサプリメントといっていいでしょう。
情報サイトは非常にシンプルですが、消費者が選ぶために必要な情報は提供されています。ただ、注意喚起情報がありません。

5. リコピンサプリの黄金律(ゴールデンルール)
前回の「デキストリンを主成分にした疑似リコピンサプリ」と、今回の「リコピンを主成分とするリコピンサプリ」には大きな違いが二つあります。
一つは、製品設計です。「リコピン系サプリ」は疑似リコピンサプリであり、デキストリンや麦芽糖を主原料に他に多くの副原料が配合されています。一方、「ホンモノのリコピンサプリ」は、リコピンとオリーブオイルを主原料(主成分)に、他に配合する副原料も少なく、その副原料はリコピンの機能を高めるために配合されることが共通します。ですから、消費者の視点から、デキストリンや麦芽糖などを主原料とする「リコピン系サプリ」を「リコピンサプリ」と表示したり、宣伝するのが妥当なのかどうか、製品を選ぶときの誤解や混乱を引き起こすことが懸念されています。
二つめは、消費者が製品を選ぶための製品情報の質です。デキストリンを主原料とする「疑似リコピンサプリ」では、その情報サイトに主原料(主成分)のはずのデキストリンなど情報、説明が見当たりません。さらに、その他の副原料が多いこと、そのうちリコピンだけ特異的情報(激ヤセなどの宣伝)が多くなっていて問題があります。「リコピンサプリ」は主原料であるリコピンの情報提供があること、副原料は少なく、成分情報の説明もきちんとされているなど、デキストリンや麦芽糖を主原料とする疑似リコピンサプリと情報の質が異なっています。リコピンだけを配合しても意味はなく、消費者を混乱させていることが問題です。

このように、リコピンサプリ」は、リコピンの機能を生かす製品設計(黄金律)がされています。ですから、リコピンサプリメントにはオリーブオイルが必ず配合されているのです。選ぶときには天然カロテノイド成分、リコピンの機能を生かしたいのか、デキストリンなどデンプン成分、繊維質の機能を生かしたいのかという違いを意識する必要があります。リコピンという名称や宣伝だけでなく、目的をよく考え、適切な判断が必要です。何より、健康食品やサプリメントは、毎日の食事と同じ「食品」であることを忘れないようにしたいものです。
                                     
   (第10回 完)

posted by 高原裕一 at 14:21| サプリメント&健康食品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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